Making It Connect (接続を確立させる) : 仮想ネットワーク機能と企業ネットワーク

Brooke Mouland


仮想化が、従来のハードウェアとソフトウェアの間の境界線に変化をもたらしています。その結果として、ITインフラとサービスの設計、展開、管理方法の見直しが行われています。仮想化がネットワークにもたらす変化を検証するシリーズ「Making It Connected(接続を確立させる)」を今後掲載していきますが、今回がその最初のブログになります。今回は、仮想ネットワーク機能およびネットワーク接続の構築や管理がもたらす柔軟性にフォーカスしていきます。
仮想ネットワーク機能(VNF)は、高性能サーバ上で動作し、特定用途向けに設計されたネットワーク機器(ファイヤーウオール、ロードバランサー、ルーター、SD-WANなど)の機能を実行するソフトウェアであり、ネットワークの設計、導入、管理方法変革をもたらしています。多彩な用途がありますが、仮想ネットワーク機能により、アーキテクトは以下を実現することができます。

  • 新しい機器の設置を必要とせず、迅速に様々なネットワークのロケーションにサービスを展開する
  • ワークロードの要件の変化に合わせて迅速にスケールアップやスケールダウンを行う
  • サポートするインフラを必要とせず、ローカルまたは地域でのプレゼンス(展開)を構築する。
  • POCを行う際に、オンプレミスのデータソースと新しいクラウドアプリケーション間の一時的接続を提供する

仮想ネットワーク機能の優位性は、ネットワークサービスプロバイダー(NSP)を介して接続可能なITリソースやアプリケーションの活用においても応用できます。例えば、既存のMPLSネットワークを仮想機能に組み込むことで、その他の企業のグローバルネットワーク展開との機能の「平準化」をサポートできます。多くのケースで、仮想ネットワーク機能が既存のオンプレミスのネットワークハードウェアを補完することができます。
企業ネットワークにVNFを接続
エクイニクスのようなグローバル相互接続のプロバイダーを介して実装することにより、容易に仮想ネットワーク機能とNSP間を接続することができます。エクイニクスは、ネットワーク、クラウド、金融サービス、コンテンツ、エンターテインメントといった広範なプロバイダーにわたるエコシステムの中核拠点を成しています。
企業は、ルーター、ファイアウォール、SD-WANの仮想ネットワークサービスをEquinix Network Edge サービスを活用することにより、ネットワークサービスプロバイダーにすぐに接続することができます。VNFを企業ネットワークに統合する方法はいくつかあります。ここでは、企業がEquinix Cloud Exchange Fabric™ (ECX Fabric™)を有効に活用している2つの事例を紹介します。

ECX Fabric エコシステムの一部であるNSPへの接続
顧客がエクイニクスのコロケーションのデータセンターからネットワークサービスプロバイダーのサービスに接続できるようにするため、Verizonなどのネットワークサービスプロバイダーはソフトウェア定義の相互接続サービスを既に構築しています。従って、企業はNetwork Edgeを介して適切な仮想機能を選択すれば、ほんの数分でVerizonネットワークへの仮想接続を確立することができます。

図:VerizonなどNSPがECX Fabric上で公開しているサービス
エクイニクスでコロケーションしているNSPへの接続
エクイニクスのデータセンターでコロケーションを展開している企業を想定したシナリオについてお話します。この顧客のケージの物理的ルーターには、仮想ルーターに接続するために、ECX Fabric上でポートと定義済みのサービスプロフィールが設定されています。顧客のケージ内の物理的ルーターは、顧客のスペース(拠点)内の「エッジ」のECX Fabricスイッチポートを介して仮想ルーターへ接続しています。この仮想クロスコネクトは、ECX Fabric上でローカルあるいはリモートのどちらにも接続することができます。
例えば、エクイニクスのアトランタのコロケーションセンターに物理的にコロケーションしているNSPから10ギガ回線を複数接続している企業があります。この企業は、市場を拡大するための準備としてダラスのエクイニクス データセンターに仮想機器を立ち上げたいと考えていました。まったく別のNSPにダラスとの接続を依頼するのではなく、Network Edgeを使用してダラスにある仮想機器を展開し、ECX Fabricを用いることでダラス‐アトランタ間の接続を構築したのです。この企業は、別途直接NSPと接続を構築せずに、既存のネットワークリソースの機能を拡張することで、今までよりもシンプルかつ迅速な実装を実現しています。

図:顧客がケージまたは特定の場所にコロケーションの施設を保有し、そのケージ内にネットワークサービスが相互接続されている場合、Network Edge機器からケージ内のポートにECX Fabricで接続します。
仮想ネットワーク機能を活用したNSP接続を活用するメリット
ネットワークサービスプロバイダーを介して新規市場への事業拡大は、契約文書の作成や、NSPから企業のデータセンターへの物理的接続のプロビジョニングや設定を含むプロセスを要し、長期化する可能性があります。仮想ネットワーク機能はネットワークサービスプロバイダーを介して、アクセス可能な既存リソースの迅速で柔軟な機能拡張を次のような形でサポートしています。

  • 物理ネットワーク機器とクロスコネクトのケーブルのプロビジョニングの遅延を排除
  • 広範囲に渡るネットワーク、クラウド、ビジネスのエコシステムのプロバイダーに対して、オンデマンドで事前にプロビジョニングされた高速のグローバル接続を提供
  • MPLSネットワークを異なる市場に簡単容易に拡張
  • Verizonなどのネットワークプロバイダーのリーチと、エクイニクスなどのグローバルの相互接続性を組み合わせてハイブリッドのソリューションを構築
  • ソフトウェア定義のネットワークと仮想ネットワーク機能を介してネットワークを集中管理
  • 特定の地域でプレゼンス(展開)が必要な場合、導入スピードと利便性が最優先される場合、またはクラウドのエッジでハイパフォーマンスの集約ポイントが必要な場合など、既存の展開ネットワークを増強

NSPサービスを活用するためにネットワークEdge VNF(仮想ネットワーク機能)を利用
仮想化によって、IT業界は継続的に変貌を遂げています。クラウドコンピューティングモデルの価値が実証されてから10年以上になり、仮想ネットワークの機能はネットワークサービスの展開や管理にも変化を及ぼしています。エクイニクスの目標は、企業がネットワークプロバイダーに容易に接続できるようにすることです。
多くのパートナーのサービス統合における技術やプロブラムの構築に関して、エクイニクスは裏方で活躍しており、目に触れることはありません。パートナーのサービスを仮想化するためにネットワークサービスプロバイダーと緊密に協力し、Network Edgeを介したNSPへの接続が容易に行えるようにすることで、エクイニクスは継続的にパートナーエコシステムを拡大しています。
今後、「Making It Connect」のブログの中で、効率的で優れた費用対効果のネットワーク管理を推進するECX Fabricのようなサービスなど、広範囲にわたってエクイニクスのグローバル接続の様々なオプションやその他のサービスを検討していきます。ぜひ、Network Edgeの機能やNSP接続を活用するための機能について、フリートライアルで是非体験し、学習して下さい。
 

Brooke Mouland
Brooke Mouland Principal Product Manager; SDN and NFV, Openstack