一部の企業では暫定的に対面でのやり取りが再開し始めていますが、COVID-19の世界的感染拡大によって、対面でのやり取りの多くがバーチャルなものに変わってきています。非接触型決済、遠隔地での作業、コラボレーション、遠隔医療、オンライン教育など、すべてこの数ヵ月で急増しています。その結果、多くの企業では、このような需要に対応するためにITリソースを迅速に拡張する必要がありました。
- アメリカのヘルスケア会社であるSentara Healthcare & Optima Healthは、2020年4月には患者の遠隔医療利用が2週間で1,455%増加
- Microsoftの報告によると、Teamsのビデオ会議サービスはイタリアで1ヵ月で775%増加し、Windows Virtual Desktopの世界的な利用は3倍に拡大[i]
- シスコは、3月に140億分、2月に70億分だった会議時間が、4月には200億分を超え、Webexの利用が急増したことを公表[ii]
企業がこれらの急速に変化する要件に対応するためにITリソースとネットワーク容量を拡張しようとすると、プライベートで安全な物理的および仮想インフラを通じてオンデマンドでリソースをプロビジョニングすることがこれまで以上に重要になります。主要プロバイダとプラットフォームAPIへのインターコネクション(相互接続)により、企業は、ネットワーク容量を迅速に拡張し、事業継続に必要なクラウドとアプリケーションを追加できます。
リモートワーク作業とオンラインコラボレーションを迅速に拡大
Equinix Cloud Exchange Fabric™ とNetwork Edge™ では、変化の激しいビジネスニーズに対して、従業員、お客様、クリティカルなクラウドサービス間で迅速に接続を拡大する機能を提供しています。
詳細はこちらサービスプロバイダ、エクイニクスのお客様、または、自社のその他のロケーションへの接続のために、ECX Fabricを活用
Equinix Cloud Exchange Fabric™(ECX Fabric™)は、ソフトウェア定義のインターコネクション(相互接続)のプラットフォームで、サービスプロバイダ、エクイニクスのお客様、または、様々な場所で展開している企業の自社インフラ間での安全で柔軟なダイレクト接続を提供しています。
ECX Fabricのユースケースには、以下のようなものがあります。
- 既存および新規のロケーションにおけるリモート作業のサポートを拡大
- 仮想デスクトップインフラ(VDI)などのクラウドベースのサービスに加え、膨大な数のネットワーク、クラウド、ITサービスのプロバイダへの通信帯域を世界規模でわずか数分で拡大
- Zoom、Microsoft Teams、Cisco Webex、Dropbox、RingCentralなど統合型のコミュニケーション、コラボレーションサービスへの接続
- 一度接続することで、セルフサービスのポータルまたはECX Fabric APIを介して、帯域の増減や新規接続を構築
- ハイブリッドのマルチクラウド接続を介して、ビジネスの生産性、敏捷性、イノベーションを推進
- 企業のプライベートのコロケーションスペースまたはオンプレミスで機密性の高いワークロードを維持し、クラウドベースのワークロードに最適なクラウドを選択し、ベンダーロックインを回避
- パフォーマンス、セキュリティ、コンプライアンスを犠牲にすることなく、世界中の複数のクラウドサービスプロバイダ(CSP)が提供する費用対効果に優れた従量制のサービスにアクセス
- 戦略的ビジネスパートナーへの高速で信頼性の高い物理的および仮想のプライベート接続により、イノベーションを加速
- クラウドへのプライベート接続を確立し、信頼性の高いネットワークを実現
- 複数の都市圏内で企業のクラウドインフラを展開することで、事業継続性や災害復旧の(BCBR)機能を確保
- 複数の都市圏にわたって企業のデジタルエコシステムを拡張
- 複数のクラウドとITサービスプロバイダへの地理的冗長接続でアップタイムを改善
データレプリケーション、バックアップ、リカバリに対応するため、様々な地域の企業のITインフラを統合
米国のSilica社における複数リージョンのクラウド展開
出典:エクイニクスのブログ
- 複数の都市圏内で企業のクラウドインフラを展開することで、事業継続性や災害復旧の(BCBR)機能を確保
- 複数の都市圏にわたって企業のデジタルエコシステムを拡張
- 複数のクラウドとITサービスプロバイダへの地理的冗長接続でアップタイムを改善
- データレプリケーション、バックアップ、リカバリに対応するため、様々な地域の企業のITインフラを統合
仮想ネットワークサービスを展開するためのNetwork Edge
エクイニクスのNetwork Edgeによって、スペース、電力、またはハードウェアを別途用意することなく、業界トップのベンダーの仮想ネットワークサービスを選択、設定、そして接続ができるようになります。
- リモート作業のサポートを拡大
- オンデマンドで仮想プライベートネットワーク(VPN)の機能を迅速に拡大
- 低遅延のネットワークインフラをエンドユーザーの近接で分散展開し、パフォーマンスを改善
- 事業生産性、敏捷性、イノベーション、そしてレジリエンシー(回復力)を改善するために、仮想ネットワークのサービスを活用
- CAPEX (設備投資)から OPEX(運用コスト)へ移行。ハードウェアのネットワーク機器を単一のソフトウェア定義のプラットフォームへ統合し、ルータ、ファイヤーウォール、プライベートネットワーク終端装置、そしてWANのロードバランサなど仮想ネットワークサービスを予測可能な費用で展開。
- ネットワーク統合の合理化。自動化されたネットワーク構成により、必要に応じて数分で新規サイトをネットワークに安全に追加
- CSPからのネットワーク提供ではなく、中立的なインターネットまたはネットワークプロバイダサービスを使用することで、クラウドからのアクセスおよびトランジット料金を回避しながら、パフォーマンスを向上。
- 複数のベンダーの柔軟性を活用。世界中のさまざまなベンダーが提供する優れた仮想ネットワークサービスを、1つの自動ワークフローに統合。
- 新たな拠点を迅速に拡大 – 暫定的、または、恒久的にその他の市場で仮想ネットワークインフラを構築し、既存の物理的ITの拠点を拡大および増強
- 中立的なロケーションから物理的拠点なしで複雑なルーティング機能を実行(NAT、IPSecトンネリング、ルートフィルタリング、Border Gateway Patrolピアリングなど)
- ネットワークのアクセスポイントとプロバイダをオンデマンドで追加することにより、事業継続性とレジリエンシーを向上
Network EdgeとECX Fabricが必要な時
企業が目標を達成するのにNetwork EdgeとECX Fabricが必要な場合があります。Network EdgeではECX Fabricへの事前統合がされており、以下のようなユースケースに対応しています。
- 支社からクラウドSD-WANにまで拡張:単一のグローバルプラットフォームへクラウドとITサービスを統合するために、オンデマンドでSD-WAN機器をプロビジョニングおよび展開
- マルチクラウドまたはクラウド間のルーティング:パフォーマンスの改善、クラウドマイグレーション、クラウド間でのレプリケーションに対応し、プライベートでクラウドプロバイダへ、またはクラウドプロバイダ間で接続
- デジタルエコシステムへの高速アクセス:クラウド、ネットワーク、パブリックインターネット、WANのプロバイダ、デジタルサプライチェーンなどで構成される事前統合済みのデジタルエコシステムへのアクセス。統合コミュニケーションやワーカーの生産性向上プラットフォームなどのクラウドベースのサービスへの迅速で信頼性の高い安全な接続を実現
ECX FabricとNetwork Edgeが、リソースやサービスプロバイダへのアクセスを拡張して、ビジネスを中断なく維持するためにどのように役立っているかをご紹介します。
[i] Data Center Knowledge, Data Center Interconnection Platforms Pitch in to Help IT Scale During the Crisis, April 2020.
[ii] MarketWatch, Cisco sees spike in videoconferencing, but how will IT spending fare?, May 2020.