インターコネクション(相互接続)型のハイブリッドマルチクラウドアーキテクチャの5つの構成要素

Platform Equinix®でのコンテナオーケストレーションとしてマルチクラウドKubernetesを利用する方法

Alison Mark

Kubernetesは、コンテナオーケストレーション用のとても人気の高いオープンソースプラットフォームです。実際、このKubernetesを利用すると、企業はアプリケーションの導入、スケーリング、管理を自動化することが可能になります。そして、今日のハイブリッドマルチクラウドの世界に目を向ければ、多くの開発者は、Kubernetesなどのプラットフォームを活用して、グローバルなインフラストラクチャ全域でアプリケーションの開発および統合を合理化することを希望しています。更に、調査分析企業であるIDCは、「エンタープライズアプリケーションの半数は、2023年までに、コンテナ化されたハイブリッド/マルチクラウド環境で展開され、俊敏性の実現だけでなく、アプリケーションの展開や管理で円滑なエクスペリエンスがもたらされる」とも言及しています。[i] しかし、世界中で利用されているスタンドアロンのKubernetesクラスタ上で稼働するアプリケーションには、遅延、フォルトトレランス、障害分離、更には、地域の規制に対して遵守しない要件など、様々な課題に直面する可能性があるのも事実です。

Equinix Fabric™ データシート

Equinix Fabric™は、Platform Equinix®上の分散型インフラストラクチャとデジタルエコシステムを、セキュアかつダイナミックに直接接続します。ソフトウェア定義のインターコネクション(相互接続)を介して、同じ都市圏内や世界全体で、Equinix Fabric™の任意の2拠点間にオンデマンドでデータセンター間ネットワーク接続を確立します。

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グローバルなインターコネクションでKubernetesを強化

Kubernetesの「定義を一度おこなえば、あらゆる場所に展開可能」という約束を実現できるかどうかも、実際には、開発環境とクラウド間のセキュアで低遅延の直接接続が可能かどうかに依存しています。Platform Equinix®で提供されるインターコネクション(相互接続)サービスは、大規模なハイブリッドマルチクラウドアーキテクチャ全域で一貫性のあるKubernetes開発を実現するためのプライベートな「高速レーン」を提供しています。従って、企業は、クラウドのトラフィックや混雑を心配することなく、Platform Equinix上にオーケストレーションハブを展開することで、高速で低遅延のプライベートインターコネクションの恩恵を受けることができます。このようにPlatform Equinixを利用することで、企業は、自社のデータセンター内、Equinix International Business Exchange™(IBX®)データセンター内、社員のノートPCなど、その稼働する場所に関係なく、クラウドやコンテナへ簡単にLANのような快適なパフォーマンスでアクセスできるようになります。企業は、最高水準の可用性を誇る最適なエクイニクスのプラットフォームを利用することで、安心してコンテナを介して主要なクラウドをまたいでワークロードを移行することができます。

Equinix Fabric™は、ソフトウェア定義のインターコネクションを提供し、複数のクラウドやオンプレミスインフラストラクチャでKubernetesクラスタを実行するための単一制御プレーンを備えています。Equinix Fabric™によって、アプリケーションコードからネットワークまでのすべてについて開発と展開が合理化され、さまざまなクラウドをまたぐホールセールアプリケーションのポータビリティをスムースに実現することができます。

Equinix Fabric APIは、オンプレミスのワークロードを複数のクラウドサービスプロバイダ(CSP)をまたいでKubernetesクラスタにすばやく接続するために、開発者が利用できるもう一つのツールです。例えば、Platform Equinix上の自動化されたサービスとしてのベアメタルであるEquinix Metal™で稼働するAnthos Google Kubernetes Engine(GKE)を使用すると、IT企業や組織はGoogle Cloud、その他のクラウド、オンプレミス環境の間でワークロードの移行と統合を行うことができます。Anthosでは、規模や地理的な場所を問わず、選択したインフラストラクチャでアプリケーションの開発と運用を行うためのプラットフォームが提供されます。セキュリティ向上のため、開発者はKubernetes KMSプラグインのEquinix SmartKey®を利用できます。これを使用すると、暗号化されたSecrets Storeキーはセキュアエンクレーブ内でのみ使用可能となるため、キーのデータはどのソフトウェアコンポーネントにもプレーンテキスト(平文)では提供されなくなります。

エクイニクスは、グローバルアプリケーションのためにKubernetesを使用するという技術的課題を開発者が克服できるようにすることに加え、エッジサービスを通してスケールメリットと、1万社を超える企業から成る世界最大級のエコシステムへのアクセスを提供しています。このエコシステムには、世界の主要都市圏の、2,900を超えるクラウドサービスプロバイダとITサービスプロバイダ、1,800を超えるネットワークが含まれています。

下図は、Platform Equinix上のハイブリッドマルチクラウドアーキテクチャの例です。この例のようなアーキテクチャを活用すると、開発者はあらゆる特定ワークロードに対して最適なクラウドを使用できます。
従来のオンプレミスおよびクラウドのアプリケーションやワークロードで互換性を確保することは、企業が克服すべき困難な障壁です。そのため、Google AnthosVMware TanzuIBM Red Hat OpenShiftなどのマルチクラウドアプリケーションのモダナイゼーション環境が生まれています。これらのソリューションがハイブリッドインフラストラクチャで効果的に機能するためには、カスタマーとこのようなアジャイルソフトウェア開発環境を接続するための堅固なインターコネクションプラットフォームは不可欠です。

Platform Equinix®でのアプリケーションとインフラストラクチャのモダナイゼーション

インターコネクション(相互接続)型のグローバルなハイブリッドマルチクラウドアーキテクチャの5つの構成要素

エクイニクスは、何千社ものお客様のアプリケーションのモダナイゼーション化への過程を目の当たりにしてきましたが、お客様がネットワークを最適化し、より効率的かつコスト効果の高い方法でクラウドサービスを利用する助けとなった不可欠な構成要素があります。以下は、その5つの要素です。

  1. 高いパフォーマンスと低遅延の実現:従来の広域ネットワーク(WAN)とマルチプロトコルラベルスイッチング(MPLS)バックボーンは低速な場合があり、ネットワークの遅延、輻輳、パケットロスが生じるリスクが高く、スケーラブルなクラウドの導入には難しいケースがあります。ハイブリッドワークロードに最適なパフォーマンスを得るには、ソフトウェア定義のインターコネクションサービスを使用する高速で低遅延の接続を介した、クラウドエコシステムへの専用アクセスが必要です。超高速のビデオストリーミングサービスは、デジタルコンテンツの配信を高速化するためにエンドユーザーとクラウドの近くにコンテンツをキャッシュする必要がある、メディアおよびエンターテイメントのユースケースです。
  2. データ主権、プライバシー、コンプライアンス、制御のためのクラウドワークロードの保護:企業や組織は、ハイブリッドインフラストラクチャの複数のレイヤにわたって、暗号化、ファイアウォール、アクセス制御、エンドポイントセキュリティなどのセキュリティ対策を実施し、潜在的な脅威とリスクを軽減しなければなりません。規制対象の分野では、PCI DSS(クレジットカード業界データセキュリティ標準)、HIPPA(米国医療保険の相互運用性と説明責任に関する法令)、GDPR(EU一般データ保護規則)などの規制要件を満たすため、追加のステップが必要とされます。[ii] ゲノム配列決定は、大量のデータをリモートの中核データセンターにバックホールすることは非現実的であるため、エッジでデータを処理する必要があるライフサイエンスの例です。また、特定地域のデータ規制に準拠することは、機密データを国内でセキュリティ保護し、保管しなければならないことも意味します。
  3. 大規模なITサービスの迅速な導入のための一貫した運用の実施:企業は、特にクラウドから提供されるITサービスに関して、重要なアプリケーションや不可欠なITインフラストラクチャの設計や導入を行う場合、一貫した回復力のあるデータセンターインターコネクションを必要とします。ネットワークとクラウド接続の全体に組み込まれる冗長性は、信頼性の高い事業継続性と災害復旧を確実に実現する助けとなります。エクイニクスは、世界中の220か所を超えるデータセンターにわたり、業界をリードする実績である99.9999%の世界平均稼働率を実現しています。自律走行車は、膨大なデータの取り込みのために、広帯域で低遅延の接続に依存する自動車分野のユースケースです。各テスト車両は、1日に20テラバイト(TB)から、機械学習アルゴリズムに必要な高度なデータセットを得るため、最大100 TBのデータを生成することがあります。
  4. 活気のあるデジタルエコシステムとビジネスエコシステムへのアクセス:プラットフォーム企業、企業、CSP、その他のサービスプロバイダから構成される密なエコシステムにより、ネットワーク効果が生まれ、世界中から新しいパートナーを引き付けて、付加価値の高いハイブリッドインフラストラクチャソリューションを促進しています。Alibaba、AWS、Microsoft、Google、Oracle、VMwareなどのプラットフォームプロバイダは、Equinix Fabricの高速で低遅延のソフトウェア定義のインターコネクションを活用して、速度、規模、セキュリティを兼ね備えたクラウドベースのソリューションの提供と利用を促進しています。その対象は、人工知能(AI)、機械学習(ML)、モノのインターネット(IoT)、ブロックチェーン、拡張現実/仮想現実(AR/VR)などの高度なテクノロジです。旅行業界には、ホテル、航空会社、交通機関、エンターテイメントサービスなどの複数の事業体が、相互のデータ交換や異なるクラウドにわたるデータ交換を行えるようにする、共通エコシステムインフラストラクチャに対するニーズがあります。
  5. ネットワーク最適化の推進とコスト効率の向上:Platform Equinix上で企業がネットワーク、クラウド、エッジサービスを利用すれば、企業はより多くのスケールメリットが得られ企業価値も高まります。Forresterの「The Total Economic Impact™ of Equinix」(エクイニクスの総合的な経済効果)の報告書レポートによると、Equinix Fabricを使用したプライベートな相互接続は、クラウド接続とネットワークトラフィックの費用をそれぞれ60 %から70 %削減し、遅延を最低でも30 %削減できることが期待できる、とのことです。[iii] 何百もの店舗を展開するリテールの企業を例に見てみましょう。同企業は、パブリッククラウドとプライベートクラウドの両方からより効率的なストレージとデータ分析できる環境を必要としています。同企業がエクイニクスでネットワーク接続を導入すれば、CSPのリワード(特典)を獲得でき、データイグレス(送信)料金の削減となり、多額の節約が実現できました。

このように、マルチクラウドKubernetesを「どこに、どのように導入するか」が、重要です。Platform Equinix上でのハイブリッドマルチクラウドのアプローチを取り入れることで、企業は、単一のグローバルプラットフォーム上で実績のあるフレームワークを活用して前述のメリットを享受でき、一貫した優れたパフォーマンスをベンダーロックインせずに実現できます。更に、エクイニクスは、あらゆる主要CSP、及び、その他の業界トップクラスのサービスプロバイダとパートナーシップを結んでいます。このように緊密なパートナーシップで構成されるエコシステムは、世界中で迅速かつセキュアに一貫性のあるクラウドやコンテナのワークロードを 低コストで効率よく構築及び展開するための理想的な基盤を提供しています。これほど多様なパートナーを選択できるだけでなく、「開発は一度で、複数のクラウドに書き込むだけ」に不可欠な一貫性あるAPI、あらゆるクラウドへ低遅延かつ即時接続を提供してくれるプラットフォームは、エクイニクスを除いて、他のプラットフォームではありえません。

インターコネクション(相互接続)型ハイブリッドマルチクラウドアーキテクチャの作成の詳細についてはEquinix Fabric data sheet をご覧ください。また、ハイブリッドマルチクラウドに関する説明会のご予約のご検討もよろしくお願いいたします。

こちらもお読みください:

 

[i] 「IDC FutureScape Webcast: Worldwide Cloud 2020 Predictions」(IDC FutureScape Webキャスト:世界中のクラウドに関する2020年の予測)、IDC、Web会議議事録:テクノロジバイヤー向け文書番号WC20191115、2019年11月

[ii] Equinix IBXの認証と規格

[iii] Forrester社「Total Economic Impact™ Study」(総合的な経済効果調査)、依頼元:エクイニクス、2019年4月

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Alison Mark Hybrid Cloud Lead, Ecosystem Development, Equinix
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