VMware SD-WANクラスタリングのユースケース

エクイニクスとVMwareのソリューションが、企業やサービスプロバイダのネットワークのパフォーマンスと回復性を向上させ、コストを削減します。

Krishnan Margabandhu
VMware SD-WANクラスタリングのユースケース

世界が急速に変化する中、企業は変化に適応するために俊敏に対応することを求められています。専用ハードウェアをベースとした一元化されたITインフラストラクチャには、この種のビジネスの俊敏性をサポートするのに十分な柔軟性がありません。ほとんどの組織は、固定の物理デバイスから「as-a-Service」(aaS)モデルへの移行こそが進むべき道であることを認識しています。しかし、レガシーネットワークを使用したクラウドサービスとの接続は、パフォーマンスと信頼性、安全性がいずれも低く、コストが高くなる可能性があります。

エクイニクスが、さまざまな業種のデジタルリーダーとビジネスを通して分かったことは、ネットワークの最適化がデジタルトランスフォーメーションの重要なステップであるということです。ネットワークの最適化とは、接続先のサービスと同様に、接続そのものが柔軟で高速、かつ安全で回復性に優れたものであることを保証することです。先進企業や組織であるデジタルリーダーはこれを達成するために、ソフトウェア定義ネットワーク(SDN)およびネットワーク機能仮想化(NFV)インフラストラクチャへの移行を進めて、ソフトウェアを使用して物理ネットワークを管理できるようにしています。ネットワークサービスは基盤となるハードウェアデバイスから分離されているため、サービスのプロビジョニングにかかる時間の短縮、俊敏性と冗長性、拡張性が向上し、コストを削減できるといったメリットがあります。デジタルリーダーは、SDNおよびNFVインフラストラクチャを広域ネットワーク(WAN)にも展開し、データセンター、遠隔地にある支社、ホームオフィス、およびクラウドインスタンス間でサービスを接続して、管理できるようにしています。

SD-WANや仮想ネットワークデバイスをクラスタリングすることは、地理的に異なる場所にある冗長デバイスを使用してデバイス間のワークロードバランスを取ることであり、信頼性と拡張性に優れたデジタルインフラストラクチャを構築する上で重要です。IT組織は、個々のデバイスライセンスの料金を個別に支払うのではなく、複数の仮想デバイスライセンスを統合サービスとしてまとめて支払うことで、スケールメリットを享受することができます。

エクイニクス Network Edge上のVMware SD-WAN

VMware SD-WANおよびエクイニクスのソリューションにより、お客様はエクイニクスのNetwork Edgeを使用してVMware SD-WANエッジを数分でプロビジョニングでき、クラウドサービスエコシステムにワンホップでローカル接続を実現します。仮想エッジクラスタを個々にあらゆるクラウドプロバイダにインストールするのではなく、1つの仮想エッジを展開しさえすれば、数回クリックするだけの操作ですべてのサービスを利用できるようになります。

VMware SD-WANとエクイニクスの共同ソリューションの詳細はこちらをご覧ください
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仮想ネットワークデバイスリンクとクラスタリングによる回復性の向上

IT組織は、VMware SD-WANなど主要NFVプロバイダが提供する多層構造の仮想ネットワークアーキテクチャをPlatform Equinix®上で展開できます。これにより、仮想ネットワークデバイスリンククラスタリングを介して高い拡張性と回復性が実現します。

NFVデバイスリンクによって、Network Edgeサービスでサポートされている複数の異なるプロバイダからの2つ以上の仮想ネットワークデバイスを接続できます。接続は仮想Cross Connectを使用して、都市圏内または複数の都市圏間で行われます。たとえば、Network Edgeを使用すると、ファイアウォールとマルチクラウドエッジルータをともに数分で導入でき、追加のハードウェアは必要となりません。

VNFレイヤ2デバイスリンク

NFVクラスタリングはNetwork Edgeデバイスリンクを基盤としており、お客様は同じベンダーの複数のデバイスからなるNFVクラスタを構築することが可能になります。Network Edgeデバイスクラスタリングの主なユースケースは、冗長性と容量を追加することによって、仮想ファイアウォールとSD-WANデバイスを使用して回復性、パフォーマンス、拡張性、およびセキュリティを向上させることです。たとえば、高可用性シナリオでは、VMware SD-WAN™エッジデバイスのアクティブインスタンスがダウンすると、別の場所にあるセカンダリのパッシブデバイスが、クラウドまたは他の場所との仮想接続を自動的に確立します。複数のクラスタを展開してデバイスリンクによってそれらを接続することにより、回復性を高めることができます。

SD-WANや仮想ネットワークデバイスをクラスタリングすることは、地理的に異なる場所にある冗長デバイスを使用してデバイス間のワークロードバランスを取ることであり、信頼性と拡張性に優れたデジタルインフラストラクチャを構築する上で重要です。

SD-WANクラスタリングによって高可用性を低コストで実現

VMware SD-WAN EdgeとNetwork Edgeを使用すると、パブリッククラウドまたはプライベートクラウドに展開されたアプリケーションとの低遅延の直接アクセスが、インターネットブロードバンド、プライベート/MPLS、またはLTEネットワークを介して可能になります。仮想VMware SD-WAN Edgeデバイスは、世界中の11都市のNetwork Edge内で実行可能です。これにより、企業は、追加のハードウェアを導入することなく、Platform Equinix上でのVMware SD-WANサービスのプロビジョニングと構成を数分で行うことができます。たとえば、 Equinix Fabric™を使用して主要なクラウドプラットフォームへの高速アクセスをプロビジョニングし、複数のクラウドプロバイダとの仮想接続を単一の物理ポートで集約することが可能です。

Network Edgeを使用したVMware SD-WANクラスタリングの以下の例は、企業とサービスプロバイダの両方にとってのメリットを示しています。

ユースケース1:企業の高可用性SD-WANクラスタ

Network Edgeを使用して、2つの高可用性VMware SD-WANデバイスを1つのユーザーライセンスで導入することができ、冗長デバイスのコストを半分に抑えることができます。また、SD-WANデバイス間の負荷分散によってパフォーマンスが向上し、ネットワークのボトルネックが解消されます。Equinix Fabricを経由した動的な高速クラウド接続プロビジョニングにより、導入が迅速化し、クラウドネットワークコストが削減されます。また、Equinix Fabricを介したクラウドへのプライベートインターコネクション(相互接続)により、パブリックインターネットを経由する場合と比較して、データの転送料金が3分の1に削減されます。

また、ディープパケットインスペクション(DPI)対応のファイアウォールを展開することでセキュリティを強化することもできます。このファイアウォールは、侵入検出システム(IDS)と侵入防止システム(IPS)の機能を組み合わせてサポートし、リモートユーザーをクラウドや既存のインフラストラクチャに安全に接続します。

VMware SD-WANクラスタリングにより、企業は以下を行えるようになります。

  • 支社のロケーションにVMware SD-WANを迅速に展開して、高可用性や拡張性を実現
  • シングルクラスタライセンスによってVMware SD-WANライセンスコストを削減
  • 複数のクラウド仮想接続を単一のデバイスで集約することにより、俊敏性と拡張性を向上
  • 集中型データセンターのクラウドにユーザートラフィックをバックホールする場合(70ミリ秒超)とは対照的に、複数のクラウドとエッジで接続する際の遅延を一桁(2~3ミリ秒)に抑えることで、レスポンスタイムを短縮
Network Edgeデバイスクラスタリングの主なユースケースは、冗長性と容量を追加することによって、仮想ファイアウォールとSD-WANデバイスを使用して回復性、パフォーマンス、拡張性、およびセキュリティを向上させることです。

ユースケース2:サービスプロバイダのSD-WANクラスタ

マネージドサービスプロバイダ(MSP)とネットワークサービスプロバイダ(NSP)は、他のマネージドサービスに接続するための信頼できるアクセスポイントとして、Platform Equinix上のVMware SD-WANクラスタリングを活用できます。たとえば、VMware SD-WANクラスタリングを使用することで、自社サービスにアクセスするための複数のSD-WAN接続をお客様に提供する際に、低コストで高可用性のシングルライセンスモデルとして展開できるようになります。

多くのMSPとNSPは以下を行えるようになり、顧客はそのメリットに加え、最初のユースケースで説明したメリットも享受します。

  • 複数のお客様を単一のVMWare SD-WANネットワークデバイスに集約することにより、さまざまなマネージドサービスを競争力のある価格で提供
  • 集約された接続の選択肢(プライベート接続またはパブリックインターネット)を複数のユーザーに提供
  • 1台のエッジデバイスを使用して、世界中の複数のチャネルのユーザーを対象にサービスを迅速に拡張
  • 追加のライセンスを購入することなく、MSPおよびNSPサービスに高可用性クラスタリングの導入を実現

Platform EquinixにおけるVMwareソリューションの統合

エクイニクスとVMwareは、VMwareプラットフォームのオーケストレーション機能をEquinix Fabricで強化するなど、プラットフォームのさらなる統合のために取り組んでいます。たとえば、Equinix FabricとネットワークサービスAPIの統合により、Platform EquinixでのSD-WANデバイスやVMware Cloudへのインターコネクション(相互接続)が自動化されるため、ネットワークアーキテクトとアプリケーション開発者にとってシームレスな操作性が実現します。

 

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15分のテックトークを見る:エッジでの多層仮想ネットワークの構築

 

関連資料:

Frost & Sullivanのホワイトペーパー『Equinix Network Edge:敏捷なマルチクラウドネットワーキングへの道のり

MSPとNSPは、他のマネージドサービスに接続するための信頼できるアクセスポイントとして、Platform Equinix上のVMware SD-WANを活用できます。