複数のSD-WAN導入に関する3つのシナリオ

エッジにおけるSD-WANとクラウドの構築およびインターコネクション(相互接続)がこれまで以上に容易になりました

Thomas Lee
複数のSD-WAN導入に関する3つのシナリオ

SD-WAN は、俊敏でプログラム可能な広域ネットワークによってデジタルトランスフォーメーションを加速します。従来の WAN よりコストや煩雑性が少なく、パフォーマンス、セキュリティ、および拡張性が高いことから、エッジでの分散型ネットワークの導入を迅速かつ簡素化し、アプリケーションのクラウドへの移行をすばやく実行し、クラウド/SaaS 機能を利用することによって、より優れたユーザーエクスペリエンスを提供します。

SD-WAN アーキテクチャは、俊敏で弾力性のあるデジタルインフラストラクチャを構成する基本的な要素です。また、分散型インフラストラクチャ、クラウドプロバイダ、およびユーザーを費用対効果の高いプログラム可能なネットワークで接続するエッジコンピューティングにとって、欠かすことのできない存在でもあります。

企業がデジタルトランスフォーメーション戦略の一環としてネットワークアーキテクチャのモダナイゼーションを進めるにつれて、SD-WAN の導入はますます主流化しています。IDC は、世界の SD-WAN インフラストラクチャの売上高が 2019 年から 2024 年の間に年率 12.3% で増加すると予測しています。[i]  2020 年、新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、IT 業界全体が不況に陥り、企業の CAPEX(設備投資)予算の減少が SD-WAN の成長に影響を及ぼしました。その一方で、世界的パンデミックの結果として在宅勤務が義務付けられたため、エンタープライズ SD-WAN ソリューションは、ますます多くのモバイルユーザーを取り込むために、エッジを更に拡張することになりました。

出典:IDC『Worldwide SD-WAN Infrastructure Forecast, 2020–2024』

SD-WANアーキテクチャは、俊敏で弾力性のあるデジタルインフラストラクチャを構成する基本的な要素です。

Network Edge - ネットワークを仮想的にモダナイズ

エクイニクスが構築した動的ネットワーク自動化ツールを構築し、デジタルエッジで仮想ネットワークサービスの導入を可能にしました。Network Edge は、モジュラー型インフラストラクチャプラットフォーム上で稼働する仮想ネットワークサービスを提供し、ネットワークサービスの即時導入と相互接続を最適化します。

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SD-WANコンポーネントがエッジとの相互接続を加速

SD-WAN コンポーネントは、一元的な構成と制御を可能にするオーケストレーター、アクセスおよび分析用のコントローラー/ゲートウェイに加えて、物理デバイスまたは仮想デバイスを介してトラフィックをルーティングするエッジデバイスを提供し、パブリックネットワーク接続とプライベートネットワーク接続を使用したハイブリッド VPN の構築と運用が今まで以上に容易になります。[ii]  これらのコンポーネントを企業ネットワークのエッジにあるユーザー、データ、アプリケーション、クラウドの近くにホスティングし、低レイテンシを実現することで、サービス品質(QoS)を最大限に高めることが重要です。その対応方法として、世界中で 220 を超える Equinix International Business Exchange™(IBX®)データセンターのフットプリントの活用があげられます。世界 63 都市圏での PoP(ポイントオブプレゼンス)を介して、10,000 以上の企業や組織が SD-WAN サービスを利用できます。

シンプルでプログラム可能な SD-WAN により、ネットワークの煩雑性が次のように大幅に軽減されます。

  • インテリジェントなネットワークトラフィック管理の一元化
  • ゼロタッチプロビジョニングによる高速ブランチネットワークプロビジョニング
  • トランスポートに依存しないセキュアなオーバーレイの提供とマルチパス接続を使用したダウンタイムの削減(ネットワークの冗長性)
  • アプリケーションを意識したポリシーベースのルーティング(クラウド間ルーティングを含む)サポートとトラフィックルーティングを最適化したパフォーマンス向上
  • ネットワーク可視性の向上とリアルタイムでのネットワーク分析

また、SD-WAN はクラウドにも対応しており、クラウドアプリケーションのパフォーマンス、管理、および可視性を向上させます。また、多くの SD-WAN コンポーネントは、標準的な x86 サーバプラットフォームをベースにしており、地理的に分散したユーザーにリーチするには、SD-WAN デバイスをネットワークに追加するだけで実現できます。高価なネットワーク専用アプライアンスに多くの投資をする必要はありません。

しかし、注意すべき点を一点あげるとすれば、各ベンダが独自の SD-WAN コンポーネントを使用しているため、異なるベンダのデバイスをうまく組み合わせて使うことができないことです。たとえば、企業買収や企業内の部署の統合を行った場合に、被買収企業や統合対象の部署が、異なるベンダの SD-WAN ソリューションを利用している場合には、どのようにこれらを相互に連携させることができるでしょうか?また、複数のマネージドサービスプロバイダや通信事業者が関係している場合、エンドツーエンドのソリューションを提供するにはどうすればよいでしょうか。

これらの課題に留意することが重要ですが、エクイニクスはこの問題に対処しています。Platform Equinix® のようなベンダニュートラルなプラットフォームは、あらゆる種類のSD-WAN エッジデバイスおよび 1,800 を超えるネットワークサービスで構成されるエコシステムをサポートしており、複数の異なる SD-WAN ソリューションやサービスプロバイダ/通信事業者を扱える理想的なソリューションです。また、Equinix Fabric™ のソフトウエア定義の相互接続により、Platform Equinix 全体でグローバルベンダの SD-WAN とネットワークアーキテクチャの統合が可能となります。

Network EdgeSD-WANの導入を「民主化」

エクイニクスの Network Edgeサービスは、Platform Equinix 上でネットワーク機能仮想化(NFV)インフラストラクチャをサービスとして導入するためのマーケットプレイスとして機能します。つまり、単一のユーザーポータルを介し SD-WAN ゲートウェイなどの仮想ネットワークデバイスをリモートでエッジに導入し、追加のハードウェアを導入することなくブランチオフィスやその他のリモート拠点を IT インフラストラクチャやクラウドサービスに数分で接続します。

Network Edge を使用すると、業界をリードするベンダの SD-WAN デバイスへのアクセスを可能にし、ユーザーとアプリケーション、クラウド、IT インフラストラクチャをエッジでグローバルに相互接続できます。対応する SD-WAN ベンダには、Aruba/Silver Peak、Juniper、Cisco、Fortinet、Palo Alto/CloudGenix、Versa、VMware SD-WAN by VeloCloud などが含まれ、ユーザーは、Network Edge を使用して Equinix Fabric 経由でクラウドにアクセスし、高性能で低レイテンシのハイブリッドマルチクラウドアーキテクチャを構築できます。

SD-WANはクラウドにも対応しており、クラウドアプリケーションのパフォーマンス、管理、および可視性を向上させます。

Network Edge は、わずか数分で Equinix Fabric ポータルから SD-WAN を迅速に導入できます。デバイスリンクとクラスタリングにより、都市圏をまたいでさまざまなベンダの NFV デバイスをうまく組み合わせて利用することが可能となりました。Network Edge では高パフォーマンスで低レイテンシの接続を利用できるため、SD-WAN デバイスがクラウド/SaaS 機能にアクセスする際のパフォーマンスを改善できるようにもなります。また、ベンダに依存しない API により、ネットワークとクラウドの統合が可能になります。

複数のSD-WAN導入をクラウドと相互接続する3つのユースケース

ユースケース1:複数の SD-WAN 導入のブリッジ接続

このユースケースでは、Network Edge や Equinix Fabric のソフトウエア定義の相互接続を介して複数の SD-WAN およびクラウドをブリッジ接続し、信頼性と柔軟性の優れたプラットフォームを提供します。中立的で拡張性に優れたグローバルプラットフォームである Platform Equinix 上において、異なるブランドの SD-WAN デバイスや、異なるブランドの SD-WAN ベンダ/サービスプロバイダが管理するデバイスを相互接続できます。

ユースケース2Network Edge によるマルチクラウド導入の簡素

このユースケースでは、Network Edge を介して仮想 SD-WAN デバイスを展開し、Equinix Fabric のソフトウエア定義の相互接続を使用してプライベートクラウド接続を集約することにより、ハードウェア密度の高い SD-WAN インフラストラクチャを実現し、複数のクラウドに相互接続する際の煩雑性とコストを軽減します。仮想 SD-WAN デバイスによって、ハードウェアネットワークアプライアンスを追加することなく、ブランチ拠点の相互接続を数分で確立できます。

ユースケース3Network Edge Equinix Fabric 上の SD-WAN によるグローバルネットワーク

このユースケースでは、SD-WAN バックボーン全体で複数の地域やブランチを相互接続する際の煩雑性やコストを軽減できます。クラウド接続を集約してネットワークコストを削減でき、通信事業者の MPLS ネットワークとシームレスに統合します。

VMware の SD-WAN クラスタリングCisco の SD-WAN とクラウド統合などのエクイニクスパートナーのユースケースも、エンタープライズクラスのアプリケーション体験を実現しています。

Network Edge を使用した SD-WAN アーキテクチャの構築と相互接続の構築方法について、是非ご確認ください。

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[i] IDC『Worldwide SD-WAN Infrastructure Forecast, 2020–2024:Secular Trend Intact Despite 2020 COVID-19 Pause』、Rajesh Ghai/Petr Jirovsky/Brandon Butler/Brad Casemore/Rohit Mehra著、2020年8月、文書番号US46613320

[ii] SDXCenral『SD-WAN Defined』

Network Edgeを使用すると、業界をリードするベンダのSD-WANデバイスへのアクセスを可能にし、ユーザーとアプリケーション、クラウド、ITインフラストラクチャをエッジでグローバルに相互接続できます。
Thomas Lee
Thomas Lee Senior Product Manager, Network Edge Services