人工知能(AI)は主流になりました。IDCによると、「2025年までに、新たなエンタープライズアプリの少なくとも90%にAIが組み込まれ、2024年までに、ユーザーインターフェイスインタラクションの50%以上でAI対応のコンピュータビジョン、音声、自然言語処理、AR/VRが使用されるようになります。」とのことです。[i]
サービスボット、不正検出、POSシステム、オンラインショッピングのレコメンドエンジンをはじめ、反復的なアクションを自動化するAIテクノロジー由来のイノベーションは、実にさまざまな用途に活用されています。こうした中、世界中の220を超える相互接続型データセンターでNVIDIA AI LaunchPadの「インスタントAIインフラストラクチャ」を提供する初のデジタルインフラストラクチャ企業になることは、エクイニクスにとって大変喜ばしいことです。
デジタルビジネスがEquinix Fabric™と接続する仕組み
安全なソフトウェア定義相互接続により、デジタルインフラストラクチャとサービスをソフトウェア実行のスピードでオンデマンドに接続することが可能となります。ハイブリッド導入環境を拡張し、ネットワークの俊敏性を実現して、パートナーやプロバイダとのセキュアな直接接続を簡単に実現します。
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集中型AIインフラストラクチャから分散型への移行
エクイニクスのお客様は、パフォーマンス、コスト、プライバシー/コンプライアンス上の理由から、AIモデルのトレーニングと推論を同じ場所で実行する集中型のAIモデルから、これらの機能を分散された場所で実行する分散型のモデルに移行する必要に迫られています。
集中型AIインフラストラクチャから分散型への移行の原動力となっているものとして、次の傾向が挙げられます。
- エッジで生成されるデータ量の増加:多くのユースケースに当てはまることですが、処理が必要な大量のデータセットを中央のクラウドにバックホール送信するには多額のコストがかかります。そうではなく、データの生成場所に近いエッジでデータを処理することで、コスト効率が高まります。
- データ所在地とコンプライアンス法:データ所在地に関する法律は約142か国にあり、これらの国から居住者個人を特定できる(PII)データを国外に持ち出して処理することは禁止されています。[i] そのため、AIソリューションは、データをローカルで処理した後に、さまざまな場所からの知見を連携させて集約できるものであることが必要です。グローバル企業がデータ所在地要件に準拠するために、複数の国にローカルAIスタックを保有する必要性はますます高まっています。
- AIハードウェアの高密度化:AIプログラムは、より多くのデータを処理し、より多くの計算能力を必要とする困難な問題の解決に使われるようになっています。それに伴い、次世代AIハードウェアスタックは高密度化と高パフォーマンス化が進み、より多くの電力を消費するようになっています(ラックあたり30KW超)。従来のプライベートデータセンターには、このような電力ニーズと冷却ニーズに対応できる機器が装備されていません。そのため、高密度のAIハードウェアは、電力と冷却の要件を満たすことができるコロケーションデータセンターのプライベートケージに配置する必要があります。
- AIアプリに外部のデータソースが必要:多くの場合、データはパブリッククラウド、エッジデバイス、プライベートデータセンター、データブローカーにわたって存在します。コストおよびパフォーマンス上の理由から、AIソリューションスタックは、これらのさまざまなデータソースとの安全な高速接続を備えた相互接続ハブでホスティングするのが合理的です。
- 低レイテンシ要件:自動運転車、ロボットによるファクトリーオートメーション、AR/VRベースの予知保全などのアプリケーションでは、極めて低レイテンシのパフォーマンスが必要とされます。これらの用途は、中央クラウドへのAIモデル推論要求に関連したネットワークレイテンシを許容できない場合がほとんどです。そのため、AI推論操作をエッジで実行することが必要となります。
上記の傾向から明らかなとおり、AI処理を集中型のパブリッククラウドだけで実行することは、コスト、コンプライアンス/プライバシー、パフォーマンス上の理由から不可能です。また、大量の電力を消費し、特殊な冷却要件を必要とする次世代GPUベースのAIハードウェアは、プライベートデータセンターでホスティングできないことも少なくありません。そのため企業には、集中型クラウドから各種エッジロケーションに至るまでの分散型ロケーション全体で、AIモデルのトレーニングと推論を容易に行えるエンドツーエンドのAIソリューションが必要です。
Platform Equinix上のNVIDIA AI LaunchPadがハイブリッドクラウドからエッジまでAIを加速
エクイニクスは、Platform Equinix®でNVIDIA AI LaunchPadソリューションを実現し、エンタープライズ向けインスタントAIインフラストラクチャを提供します。これは、NVIDIA DGXシステムを使用したモデルトレーニング用のAIコアインフラストラクチャに加えて、NVIDIA EGXプラットフォームベースのNVIDIA-Certified Systemsによる推論およびAIエッジインフラストラクチャも提供するエンドツーエンドのソリューションです。Equinix Fabricは、これらの分散したトレーニングロケーションと推論ロケーションの間の安全な高速接続を提供します。
NVIDIA AI LaunchPadは、AIコンピューティング、ネットワーク、ストレージインフラストラクチャを提供することに加えて、クラウドテクノロジーを使用して、分散した拠点間でデータとAIモデルをシームレスに移動するために必要なソフトウェアベースのオーケストレーションサービスも提供します。お客様は、NVIDIA Base CommandとNVIDIA Fleet Commandを使用してAI開発ワークフローを管理できるため、エッジでのAIの管理と導入を簡単かつ安全に行えるようになります。エクイニクスのインフラストラクチャの導入は数分で完了するため、企業や組織は、データセンターのトレーニングと推論からエッジでの全面的な導入に至るまで、AIのほぼあらゆる側面をサポートするNVIDIAリソース全体に直ちにアクセスできるようになります。
Platform Equinix上のNVIDIA AI LaunchPadとEquinix Fabric
エクイニクスが分散型データソースへの安全な高速相互接続を提供する仕組み
Equinix Fabric™のソフトウェア定義相互接続サービスは、分散型データソースからNVIDIA AIモデルトレーニングスタックへの安全な高速データ転送を可能にします。これと同じプライベート相互接続ソリューションにより、新たに開発されたAIモデルをエクイニクスのNVIDIA AIエッジインフラストラクチャに転送することもできます。企業や組織は、5大陸26か国の63の都市圏に配備されたPlatform Equinixに、AIトレーニングインフラストラクチャとエッジインフラストラクチャを導入できます。エクイニクスの分散型サイトはすべて、Equinix Fabricの高速で低レイテンシ、かつ安全な仮想接続で相互接続されています。グローバルな企業や組織は、一貫性があり、信頼性の高いエクイニクスのデータセンターおよび相互接続プラットフォームを利用でき、世界中のさまざまなベンダーによる複数のデータセンタープロセスに対処する必要がありません。
エクイニクスは世界最大のデジタルインフラストラクチャ企業として、クラウドおよびネットワークサービスプロバイダや大企業を含む1万社以上の企業で構成されるデジタルエコシステムを提供しています。Equinix Fabricは、世界中に広がるこれらの組織間の接続を提供します。その結果、企業や組織はエクイニクスにAIスタックを導入することで、これらのさまざまな組織からのデータに高速かつ安全にアクセスできるようになります。
Equinix International Business Exchange™(IBX®)データセンターの戦略的な配置は、リアルタイムアプリケーションのニーズを満たす極めて低いレイテンシで、さまざまな場所からAIスタックにデータを移動するには重要です。最後に、エクイニクスのIBXデータセンターは、次世代AIハードウェアの電力および冷却要件を満たすものであることがNVIDIAによって検証済みです。
NVIDIAのCEOであるジェンスン・フアン氏は、昨日開催されたEquinix Analyst Dayで次のように述べています。「企業の行く先には、迅速に対応するためにデータの近くでコンピューティングを行う必要性、データ転送コストの抑制、データプライバシー、データ所有権の欠如、データ主権に関連した懸念などの障壁が立ちはだかっています。エクイニクスを利用することにより、エッジからクラウドまでの最先端のターンキーAIコンピューティングインフラストラクチャを提供し、お客様独自のインフラストラクチャに場所を問わずシームレスに統合できます。」
エンドツーエンドのAIインフラストラクチャに向けた次のステップ
エクイニクスとNVIDIAは、テクノロジープロバイダ、ISV、ツール開発会社、データブローカー、ネットワークプロバイダなどからなるAIエコシステムを構築して、AIの民主化を進めています。
「NVIDIA AIのパワーと、エクイニクスのグローバルリーチおよびエコシステムアクセスを組み合わせて、AIの機能を誰でも利用できるようにするのが狙いです。NVIDIA AI LaunchPadに加え、世界的なデジタルインフラストラクチャ企業であるエクイニクスとのパートナーシップにより、世界中の企業のためにAIを民主化し、提供することに取り組んでいます。」NVIDIA CEOジェンスン・フアン氏
NVIDIA AI LaunchPadをエクイニクスのサービスと組み合わせることで、開発から導入まで一貫したAIインフラストラクチャを提供します。AI LaunchPadプラットフォームは、サブスクリプションベースで利用できます。AI LaunchPadユーザーは、最高レベルのAIハードウェアおよびソフトウェアインフラストラクチャと使いやすさのメリットを享受しつつ、世界各地でビジネスを拡大する際に、NVIDIAが提供するエクイニクスのAIインフラストラクチャで拡張することを選択できるようになります。
Platform Equinix上でEquinix Fabricがデジタルインフラストラクチャとのセキュアな直接接続を可能にする仕組みの詳細をご覧ください。
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[1] 『IDC FutureScape: Worldwide IT Industry 2020 Predictions』、2019年10月、文書番号US45599219
[1] 『2020 Ends a Decade of 62 New Data Privacy Laws』、Graham Greenleaf/Bertil Cottier著、2020年1月29日

