ソフトウェア実行速度の物理インフラストラクチャ

再生可能エネルギーで稼働するブロックベースのデータセンターによって、より迅速な展開とニーズへの対応を実現

David Hall
Craig Pennington
Zac Smith
ソフトウェア実行速度の物理インフラストラクチャ

このブログの当初の公開場所:Data Center Dynamics

エクイニクスで働くことのすばらしい点の1つは、教育面、職業面、個人面で、とてつもなく多様性に富んだバックグラウンドがある同僚に出会えることです。しかし、著者の間では幼少期にLEGO®ブロックがお気に入りであったなど、共通点がある場合もあります。そして、ブロックに魅せられているのは私たちだけではありません。人は何千年にもわたり、文明の基礎となる構成要素としてブロックを利用してきました。例えば、古代エジプト人はブロックを最大限に利用して大ピラミッドを作り上げました。

現在では、エクイニクスは同じモジュール方式の原理を応用して、構成要素を結び付けて作り上げることができるブロックベースのデータセンターを構築しています。エクイニクスでは、基礎となるブロックの概念をデータセンターの内側にも外側にも取り入れてその物理的構造を構築しています。これにより、Equinix Metal™のグローバル展開が可能な非常に効率が高いコンピューティングとストレージのインフラストラクチャをサポートするほか、コロケーションのお客様が求めるグローバルリーチの拡大を実現しています。エクイニクスは自社の規模と投資能力を利用して、独自のテクノロジーを開発するだけでなく、Open19 Foundationでリーダーシップの役割を担い、コミュニティ主導のオープンソーステクノロジーを推進しています。Linux Foundation[i]の一部であるOpen19は、ラックレベルのオープンなハードウェア標準(その最小構成単位はサーバーブリックです)に関するコミュニティを育成しています。規格に準拠したハードウェアは標準の19インチラックにボルトで取り付け、ケーブル不要の設置と保守メンテナンスを実現し、持続可能性の面での実質的なメリットを提供します。

インターコネクション(相互接続)、そして自動化されたベアメタル

Equinix Fabric™に直接統合された、オンデマンドの高性能ベアメタルにより、インフラストラクチャの競争力を高めます。

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データセンターは従来、特定のユースケースや特定のロケーションの要件を満たすように建設されていました。こうしたオーダーメードのデータセンターには事前の計画が必要で、建設には多くの時間とコストが必要です。エクイニクスが採用したブロックベースのアプローチでは、高度に標準化され、事前に構築済みの4つのブロックを利用しています。特定のユースケースやロケーションをサポートするためにこれらのブロックを組み立てることで、複雑さを解消します。

  1. エクイニクスの構築セットで最も一般的なブロックは、基本となるデータホールブロックです。この種類のブロックがホワイトスペースの大部分を占め、冷却、火災検知と消火、配電などの重要なプラットフォームを備えています。
  2. 電力ブロックはデータセンターへの電力供給や安定化、回復性を柔軟にデカップリングします。電力ブロックは、低炭素または無炭素のエネルギー源を使用した次世代エクイニクスデータセンター基盤であり、データセンターとグリッド(送電網)の深いレベルの統合をサポートしています。これは、デマンドレスポンス(需要応答)やピークシェービングに参加し、最終的には断続的な再生可能エネルギーによる供給を受ける送電網をサポートするための基礎となります。
  3. 長さおよび幅の拡張ブロックは、パズルの最後のピースであり、一緒に配置することも、個々に配置することもできます。それぞれを複数使用すれば、ホワイトスペースのサイズを大幅に拡大できます。

データセンターの建設にブロックをベースにしたモジュール方式の設計を用いることで、建設効率の大幅向上、収容コストの削減、展開速度を向上すると共に、サステナビリティ目標の支援をサポートします。このサステナビリティの目標には、持続可能性に関するエクイニクスの取り組みの基本である、科学的根拠に基づく目標へのコミットメントを含みます。プロジェクトの開始時には事前に構築済みのブロックが用意されており、無駄な材料や無駄に消費される電力は減少し、スペースを有効に活用できます。最も重要なことは、イノベーションを起こす速度が大幅に向上し、現場に新しいテクノロジーや進歩を迅速に展開できることです。

ボルドーのBX1 – 完全にブロックベースで構築された最初のデータセンター

エクイニクスがゼロから建設している、最初のブロックベースのEquinix International Business Exchange™(IBX®)データセンターが、フランス、ボルドーのBX1です。この施設のコンセプトは、バージニア州にあるエクイニクスの共同イノベーション施設で生み出され、現在は完全に稼働しています。このデータセンターのための用地としてボルドーが選ばれたのは、フランスが、より小さな都市圏で成長が期待できる得意な立ち位置にあるためです。パリから鉄道で2時間の距離に位置するボルドーは、すばらしいワインのために肥沃な土地を提供するだけの場所ではありません。e-ヘルスやデジタル分野の仕事に関して最も急成長を遂げている都市の1つでもあり、新規事業の創出についてもフランスで首位に立つ都市圏です。

BX1は、従来のIBX施設よりも小規模でコンパクトですが、その密度と、戦略的な立地により、エクイニクスのデータセンターポートフォリオに重要な役割を果たしています。この施設には、当初、3,000 m2あまりのスペースに220台のキャビネットと1,000kWの電源が収容される予定です。これは、最近利用が開始されたメガケーブルの「Dunant」や、フランス、アメリカ、イギリスを結ぶ新たな海底ケーブル「AMITIE」のケーブル陸揚げ局(CLS)の接続ハブとしての役割を果たします。

ブロックベースのデータセンターで実現するサステナビリティ

他に計画されたブロックベースの施設と同様に、BX1は二酸化炭素に関する「ネットゼロ」の目標を念頭に置いて設計されました。今日では、さまざまなエネルギー源をサポートできる柔軟性が高い設計が特に重要です。BX1の電力モジュールブロックは地域のさまざまな再生可能エネルギー、燃料電池、大規模エネルギー貯蔵設備に対応しています。

さらに、5Gと、それに関連するエッジコンピューティングを始めとしたテクノロジーが進化したことで、データセンターの建設の際には、一般的には用地選定で最初に検討される電力供給が可能かどうかではなく、主に戦略的立地条件に基づいて選定する必要があります。エクイニクスのブロックベースの設計は、エクイニクスの独立性を高め、戦略的ロケーションに設置することを可能にしています。

ブロックベースの設計がデータセンター内の設備まで拡大

データセンターをブロックベースで構築することにより、設計から展開までのすべてが大幅に迅速化されます。エクイニクスのお客様は、エクイニクスのIBXデータセンターで現在提供されるのと同等のスピードで展開やイノベーション、改善を行うために、自社のITを利用したいとの要望が寄せられています。エクイニクスは、Equinix Fabric™と統合、自動化されたBare Metal-as-a-ServiceソリューションであるEquinix Metal™に多額の投資を行い、グローバルなフットプリント全体にわたって、俊敏性、拡張性、デジタルインフラストラクチャの基本要素を管理するためのソフトウェア定義のインターフェースを提供しています。また、Equinix Metalの次世代の展開モデルも、電力や冷却効率にイノベーションを取り入れて、無駄を省き、よりシームレスなテクノロジー更新サイクルを実現し、ソフトウェア実行速度の物理インフラストラクチャを目指した「どこでも適合する」ためにブロックの概念に基づいて構築されています。

8Uのエッジ展開から複数ラックの都市圏およびハイパースケールのコアクラウドまで実現する通信会社グレードのHWデリバリープラットフォーム

エクイニクスのラック内サーバーケージプラットフォームはOpen19[ii]に沿って構築されており、ブロックの概念にも基づいています。Open19では、物理サーバーのフォームファクタ、電源供給とネットワークのケーブリングが標準化されていて、ラックのインフラストラクチャ(ラックケージ、ケーブリング、ネットワーク、電源)がコンピューティングブリックの据え付けから分離されていることで、インフラストラクチャの導入を迅速化します。専用ブリックを容易に追加できるため、機械学習や次世代アプリケーションのホストのような最先端テクノロジーをサポートできるようにすることで、古いデータセンター施設の寿命を延ばします。Open19では、ブリックの物理的フォームファクタ、外気へのアクセス、ブラインドメイトの電源とネットワークコネクタを除き、サーバーの側面については一切規定していません。

モジュール式で交換可能なブリックベースのOpen19ソリューションは、エッジ環境や、クラウドデータセンターのカスタム展開に最適です。このブリックベースのサーバーインフラストラクチャプラットフォームとエクイニクスのオープンソースプロビジョニングプラットフォームであるTinkerbell、そしてグローバルな運用能力と組み合わせることで、お客様はソフトウェアやサービスに関するお客様独自の意見を取り入れた物理ベアメタルコンピューティングブリックをエクイニクスのグローバルフットプリント全体にわたって利用できます。

エクイニクスは、コア数が多いCPUを搭載したマシンやGPUなどのアクセラレータ、スマートNICのような特殊ソリューションを含め、将来のハードウェアニーズをサポートするためにOpen19の開発に取り組んでいます。これらの最先端テクノロジーは、電源と冷却に対する新しいアプローチが必要とします。

これをサポートするため、エクイニクスは、高度な電源管理システムへの投資を進めています。その対象には、新しいリチウム化学製品から、ナトリウムや亜鉛までにわたる、次世代のバッテリーストレージテクノロジーが含まれています。エクイニクスは、Open19コミュニティの「V2」仕様に協力して、各サーバーへの48Vの電源供給をサポートし、サーバーブリックあたり3kW以上のサービスを提供するための液体冷却カップリングに関する共通規格を開発しています。

電力とスペースの利用効率向上によって古いデータセンターを延命

ブロックベースのデータセンターは、ケーブル陸揚げ局(CLS)から、エッジ施設や従来型のIBXデータセンター、IBXの代替施設まで、多様なユースケースに対応します。また、既存のデータセンター施設を最新テクノロジーに対応させるために、持続的にアップグレードすることも可能です。既存のデータセンターにブロックベースのアネックスを追加することで、消費量の変動を利用して有効活用することができます。

将来的には、エクイニクスの既存のIBX施設をブロックベースで拡張することで、最新世代のEquinix Metalを提供し、一世代前のデータセンターに新たな息吹を吹き込みます。

エクイニクスのグローバルフットプリント全体にわたるインターコネクションを介してベアメタルにアクセスすることで、お客様のデジタル面の優位性にEquinix Metalがどのように貢献するのかを確認できます。

Open19の詳細をお知りになりたい場合や、Open19 「V2」の開発や、エクイニクスの持続可能なブリックベースのデータセンターラックテクノロジーの開発に関与したい方は、以下に示したOpen19 Foundation Webサイトへのリンク[ii]を参照してください。

 

LEGO®はLEGO Groupの企業の商標であり、このサイトの後援、認可、保証をするものではありません。

 

[i] Linux Foundation

[ii] Open19 Foundation

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David Hall Former Fellow focused on Technology and Architecture in the Office of the CTO
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Craig Pennington VP, Global Design
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Zac Smith Former Global Head of Edge Infrastructure Services
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