必要な場所でインフラストラクチャを運用

AWSがElastic Kubernetes Service Anywhere(EKS Anywhere)を発表

Colin Lowery
Víctor Martínez Abizanda
必要な場所でインフラストラクチャを運用

Amazon Web Services(AWS)はハイブリッドクラウドソリューションの拡充を続けており、EKS AnywhereのリリースによってKubernetesサービスをオンプレミスでも利用できるようにしました。Amazon EKS Anywhereによって企業や組織は、仮想マシン(VM)やEquinix Metal™を含むオンプレミスのあらゆるインフラストラクチャを基盤とし、Kubernetesクラスタをクラウドの外部に展開してオーケストレーションすることができます。

エクイニクスとAWSのパートナーシップは長年にわたり、専用接続とホスト接続の両方に対応した世界38ヵ所のAWS Direct Connectサイトを介してお客様をAWSクラウドに接続しています。エクイニクスは2019年に戦略的AWS Outpostsパートナーになって以来、世界各地で運用する230を超えるデータセンターの多くから、お客様の近くでAWSサービスを提供することを可能にしてきました。さらに今年、このパートナーシップの拡大を発表し、Bare Metal-as-a-Service(BMaaS)サービスであるEquinix Metal上でAWS Elastic Container Service(ECS)Anywhereを実行できるようにしました。

そして今日、Amazon EKS Anywhereのローンチパートナーとなることを発表します。Amazon EKS Anywhereは、Equinix Fabric™とEquinix Metalによってインターコネクション(相互接続)および自動化されたシングルテナントのBMaaSをPlatform Equinix®上で利用して、お客様のオンプレミスインフラストラクチャ上で実行される展開オプションです。AWS EKS Anywhereとエクイニクスの連携により、ワークロードとデータを必要な場所に簡単に近づけることができ、真のエンドツーエンドのハイブリッドクラウドソリューションが実現します。

Platform Equinix上でAmazon Elastic Kubernetes Service(EKS)Anywhereを実行

オンプレミスのあらゆるインフラストラクチャを基盤とし、Kubernetesクラスタをクラウドの外部に展開してオーケストレーションすることが可能です。

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EKS Anywhere

開発者は、機密性の高いミッションクリティカルなアプリケーションの実行場所をより柔軟に選択できることが必要です。Amazon EKSを使用すると、多くの環境でKubernetesを実行できますが、お客様がデジタルトランスフォーメーションに着手し、レガシーアプリケーションをクラウドに切り替えると、オンプレミスでKubernetesを管理できなくなるなどの制限がありました。

Equinix Metal上でAmazon EKS Anywhereを実行すると、信頼性の高いKubernetes環境がオンプレミスで実現し、Kubernetesクラスタ管理が簡素化および自動化され、サポートコストを削減できます。さらに、Kubernetesクラスタの運用に複数のオープンソースツールやサードパーティ製ツールを使用する手間が省かれるなど、開発者体験を大きく改善します。EKS Anywhereにより、オンプレミスとクラウドの両方で一貫性をもってコスト効率よくワークロードを管理できます。開発者は、オンプレミスのKubernetesクラスタの作成と運用にEKS Anywhereのインストール可能なソフトウェアパッケージやクラスタのライフサイクルサポートに自動化ツールを利用できます。

AWS上のEKSと同様に、EKS AnywhereはKubernetesのオープンソースディストリビューションであるAmazon EKS Distroの強みをさらに強化するものであり、一貫したAWS管理体験をデータセンターにもたらします。EKS Distroクラスタの作成、オペレーティング環境の構成、ソフトウェアのアップデート、バックアップリカバリの処理に必要な管理ツールを購入または構築するという複雑な作業は、EKS Anywhereによって不要になります。EKSコンソールを活用すると、Kubernetesクラスタがどこで実行されているかにかかわらず、その全体像を把握することができます。

EKS Anywhereの実行場所の選択

EKS Anywhereを使用することの最大の利点は、Amazon EKSを展開するインフラストラクチャを、設置場所を問わずお客様が任意に選択できることです。オンプレミスやAWS Direct Connect経由でのOutpostsを利用したPlatform Equinix、またはEquinix Metalのいずれかを問わず、EKS Anywhereを統合することで、企業や組織はソリューションをよりエッジに近い場所に構築し、クラウドの利用を民主化してクラウド導入のハードルを取り払うことができます。

EKS Anywhereは、オンプレミスとEquinix International Business Exchange™(IBX®)データセンターと両方で一貫したAWS管理体験をもたらします。クラウドで実行されているワークロードを拡大または縮小する必要がある場合に、Platform Equinix上でAWS Direct Connectを実行することで、ストレージとコンピューティングの量を必要なものだけを使用できるように調整する柔軟性を提供します。Equinix Fabricは、プライベートでセキュアな相互接続を活用して、ハイブリッドマルチクラウドインフラストラクチャを迅速に展開し、高速で低レイテンシの仮想化接続を使用してプライベートITインフラストラクチャを数分以内にAWSに接続します。

現在使用している、または将来使用するデータセンターでコンピューティングを管理する必要のある企業や組織にとって、BMaaSである Equinix Metalは、物理サーバーを数分で稼働させ、世界中の45の都市圏でEquinix Fabricをクラウドオンランプとして利用するための最適なソリューションとなります。お客様は、低レイテンシの接続が必要になるたびに、オンデマンドでコンテナをPlatform Equinixに展開し、近接性が重要となるデータ主権とローカルデータ処理の要件を満たすことができます。グローバルなデジタルインフラストラクチャ企業(The World’s Digital Infrastructure Company™)であるエクイニクスは、パブリック、ハイブリッド、およびプライベートクラウド環境の統合と相互接続において1万社を超えるお客様を支援しています。

AWS EKS AnywhereをEquinix Metal上で実行すると、Equinixのシングルテナントベアメタル、AWSの世界クラスのKubernetes体験、および38のAWS Direct Connectオンランプを介したプライベート接続を組み合わせることができます。AWS EKS AnywhereとEquinix Metalを組み合わせることで、Kubernetesベースのワークロードをクラウドからエッジに簡単に移行できるようになります。 - Equinix Metal担当マネージングダイレクター、ザッカリー・スミス

また、エクイニクスのNetwork Edgeサービスを利用して仮想ネットワークデバイス(主要プロバイダのSD-WAN、ルータおよびファイアウォールサービスを含む)を導入することで、企業や組織がAWSとオンプレミスサーバー間のトラフィックをルーティングおよび保護するのを支援できます。Network Edgeは、SD-WANゲートウェイやクラウドルータなどの仮想デバイスを展開する際の時間とコストを削減します。

EKS Anywhereのユースケース

EKS Anywhere展開オプションのメリットを享受できる主なユースケースは次の4つです。

  1. 低レイテンシ/高スループットのアプリケーションは、即時の応答を必要とする他のシステムやユーザーの近くでコンピューティングを行うことでメリットを享受できます。
  2. データ所在地とデータ主権に関する政府規制や業界(ヘルスケアなど)規制では、データをローカルに保存することが求められます。また、企業や組織の長期プロジェクトによっては、クラウドへの移行が2~3年間は必要とならなくても、ワークロードと処理を行う場所の近くにデータを配置する必要があります。
  3. ローカルデータ処理は、必要に応じてオンプレミスの近くやエッジで実行する必要があります。
  4. データトランスフォーメーションにより、お客様はレガシーのコンテナとデータはオンプレミスでホストしながら、EKS Anywhereや AWSクラウドのEKSへ移行できます。

ゲーム、ヘルスケア、金融サービス、メディアとエンターテインメント、製造、政府機関などの業界では、コンピューティングが実行されている場所の近くでワークロードを管理しデータを保存するためにEKS Anywhereを活用し、そのメリットを享受できます。

AWS EKS AnywhereをEquinix Metal上で実行することで、デジタルリーダーがどのようにKubernetesベースのワークロードをクラウドからエッジに簡単に移行できるようになるかについて、詳細をご確認ください。

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ローカルクラウドアーキテクチャの重要な役割についての最新の見解については、『IDC InfoBrief – AWS Outposts & Equinix: Strategic Business Impact of Local Clouds(AWS Outpostsとエクイニクス:ローカルクラウドの戦略的ビジネスインパクト)』をダウンロードしてください。

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Colin Lowery Former Partner Account Director, AWS Strategic Alliance
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Víctor Martínez Abizanda Senior Professional Services Architect
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