デジタルインフラストラクチャを簡素化するEquinix Fabric™の3つの新機能

ハイブリッドインフラストラクチャの時代は、企業にとってますます複雑化の様相を呈しています。ここでは、最新リリースのEquinix Fabric™によってこの問題にどのように対処できるかについて学びます

Sudhanva Gnaneshwar
デジタルインフラストラクチャを簡素化するEquinix Fabric™の3つの新機能

ITインフラストラクチャの設計と導入に際して、企業や組織はかつてないほど多くの選択肢を与えられるようになりました。従来のオンプレミスデータセンターから、コロケーション施設の物理インフラストラクチャ、パブリッククラウド、XaaSソリューション、仮想ネットワークサービスに至るまで、企業がその多様なビジネスニーズを満たすために選ぶことのできるインフラストラクチャオプションからは、事実上無限の数の構成を作成できます。

ハイブリッドインフラストラクチャによってメリットがもたらされることは紛れもない事実ですが、ハイブリッドインフラストラクチャによって複雑さが生じることも否定できません。上記のさまざまな要素をすべて統合し、一つのまとまりとして機能させる必要がありますが、互いに異なる要素をシームレスにまとめることは必ずしも容易ではありません。企業はそれぞれ異なり、デジタルインフラストラクチャの設計もその会社が何をビジネスの優先事項としているかによって異なるため、統合に伴う課題をすべて解決できる普遍的なアプローチがあるわけではありません。

 

 

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ソフトウェア定義のインターコネクション(相互接続)ソリューションであるEquinix Fabric™は、分散インフラストラクチャとデジタルエコシステムにおけるさまざまな種類のエンドポイント間の接続をすばやく簡単に設定できるようにすることで、ハイブリッドインフラストラクチャの複雑さを対処できるように設計されています。これらのエンドポイントは、プライベートのオンプレミスデータセンター、エクイニクスのコロケーション施設、パブリッククラウドなどに配置できます。また、エンドポイントをイーサネットレベルまたはIPレベルで相互接続することも、ポイントツーポイントまたはマルチポイントツーマルチポイント方式で相互接続することもできます。Equinix Fabric™は、インフラストラクチャの構築に必要なエンドポイントや相互接続トポロジに関係なく、標準化されたビルディングブロックを提供します。そのため企業は、自社のビジネスニーズに最も適したデジタルインフラストラクチャを簡単に組み立てることができます。

私たち製品エンジニアリングチームでは、お客様がデジタルインフラストラクチャの複雑さを管理するうえで直面している課題に対処できるよう、Equinix Fabric™の機能をさらに向上させる新たな方法を常に模索しています。その意味で、Equinix Fabric™の最新リリースに含まれている新機能の一部をここでご紹介できることは大変喜ばしいことです。このブログで取り上げる主な新機能は次の3つです。

  • Equinix Fabric™ v4 API
  • Equinix Fabric™ Connections Manager
  • Equinix Fabric™ Connections Inventory

Equinix Fabric™ v4 APIが可能にするお客様向けの新機能

エクイニクスは、お客様のデジタルトランスフォーメーションとアジャイル開発を可能にする戦略の重要な要素としてAPIをとらえています。APIは、開発者をはじめとした技術系プロフェッショナルの専門領域としてだけではなく、イノベーションの基盤として、そしてビジネス価値を生み出す主要な原動力としての役割も果たすことができます。

こうした中、Equinix APIカタログでのEquinix Fabric™ v4 APIの提供開始をお知らせできることは嬉しく思います。v4 APIを使用すると、接続、ポート、サービスプロファイル、都市圏、統計、価格など、Equinix Fabric™内のさまざまなインフラストラクチャコンポーネントを簡単に管理できます。部分的なリソース更新のサポートは、複雑さの管理と柔軟性の向上に役立つv4 APIの機能の例です。開発者は、帯域幅の変更、仮想接続の移行、接続の承認または拒否などの変更をEquinix Fabric™環境に加えることができ、リソース全体を構築し直す必要がありません。これにより、ビジネスニーズが変化するたびに時間を節約するとともに俊敏に対応することができます。

Equinix Fabric™ APIは、初めて使用するお客様がv4リリースの導入後すぐに最高のエクスペリエンスを得ることができるだけでなく、移行も簡単に行えるように設計されています。つまり、以前のバージョンのEquinix Fabric™ APIを現在使用しているお客様は、v4にスムーズに移行して、v4の利点を移行後すぐに利用できるようになります。v4 APIには、ユーザーがv3 APIで使い慣れたすべての機能に加え、多くの新機能が含まれています。v3 APIの長期サポートは継続されますが、今後提供される新しいEquinix Fabric™の機能を確実にご利用いただけるよう、今すぐアップグレードすることをお勧めします。

あらゆる種類のアクセスポイント間の相互接続を可能にする

企業のITアーキテクトは、v4 APIによって可能になった新しいEquinix Fabric™ Connection Managerを使用して、これまで依存していた単純なポイントツーポイントよりもはるかに高度な接続を確立できます。Connection Managerはお客様による操作を必要とするアプリケーションではないため、Equinix Fabric™ユーザー側の学習を必要とせず、バックグラウンドに配置するだけで、種類の異なるアクセスポイント間の接続が実現します。つまり、ビジネスの優先課題に対応するために必要な接続をすばやく簡単に設定するとともに、優先課題の変化に応じてそれらの接続を変更することも可能です。

たとえば、ポート、仮想デバイス、Equinix Fabric™ゲートウェイ、クラウドサービスプロバイダなどのアクセスポイント間の接続がこれに当てはまります。お客様は、接続がポイントツーポイント、ポイントツーマルチポイント、マルチポイントツーマルチポイントのいずれであるかにかかわらず、新しいConnection Manager機能で複雑さを最小限に抑えながら、接続をセットアップして管理できます。今後は、Equinix Fabric™自体に加え、Equinix Metal™Equinix Precision Time™Network Edge仮想ネットワークサービスを含むエクイニクス製品スタック全体からの接続要求の管理にConnection Managerが使用されるようになります。

Equinix Fabric™によるすべての接続の統一された経験を実現

あらゆる種類の相互接続を確立できるConnection Manager機能に加えて、Equinix Fabric™の新機能であるConnections Inventoryを使用すると、Equinix Fabric™接続を確立した後で、それらの接続の検索と表示を統一された経験で行えるようになります。これは、企業のITアーキテクトが自社のデジタルインフラストラクチャの複雑さを最小限に抑えるもう一つの重要な機能です。高度なハイブリッドインフラストラクチャに必要な接続の数にかかわらず、必要な接続を必要なときにいつでも検索して表示することが可能です。

Equinix Fabric™ v4 APIによって可能になったConnections Inventoryには、高度なフィルタリング、並べ替え、ページ付け、接続アクション、.csvを使用したスナップショット、カスタマイズ可能な接続予測などの新しい検索機能が用意されています。企業のITアーキテクトはこれらの機能を使用して、特定の接続をすばやく簡単に見つけることができます。

最新のEquinix Fabric™機能を今すぐ活用する

複雑さを最小限に抑えながら、ビジネスに必要なデジタルインフラストラクチャを導入して管理できる最先端のEquinix Fabric™機能の詳細については、Equinix Fabric™のデータシートをご確認ください。

この記事の関連資料

APIカタログ、テンプレート、ナレッジセンターには、エクイニクス開発者プラットフォームからアクセスできます。また、エクイニクスAPI Playgroundに登録することもできます。これにより、現在エクイニクスをご利用でない場合でも、モックAPIのカタログにアクセスしてプロジェクト設計を開始することができます。

 

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ハイブリッドクラウドやマルチクラウドでの主要なクラウド接続を担っているEquinix Fabricは、柔軟性に優れたオンデマンドのグローバルなインターコネクション(相互接続)です。東京や大阪を含めた海外50+拠点でクラウドへの接続を提供しています。

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Sudhanva Gnaneshwar Director, Product Software Engineering
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