昨年の同時期に書いた記事で触れたとおり、エクイニクスはGoogle Cloudと提携し、場所を問わないデータベースの運用を可能にしています。Googleとの共同ハイブリッドクラウド接続ソリューションによって、より迅速かつ簡単にアプリケーションとデータベースを接続できるようになり、既存のデータベースへの投資を最大限に活用すると同時に、企業によるアプリケーションのモダナイゼーションを支援できます。最近の調査では、デジタルトランスフォーメーションイニシアティブの重要な要素として、ハイブリッドマルチクラウドが引き続き優先事項であることが確認されています。
エクイニクスが公開しているグローバル インターコネクション インデックス2023(Global Interconnection Index 2023: GXI 2023)市場調査によると、グローバル企業の85%が2025年までに複数の地域にマルチクラウドアクセスを拡大する予定です。スピードと俊敏性は、あらゆるマルチクラウド戦略の重要な要素です。その意味で、企業がQuick Connect to Google Cloud Platformを使用して、Equinix Fabric®ポータルからGoogle Cloudにさらに簡単に接続できるようになったことは大変喜ばしいことです。
現在ベータ版が利用可能なQuick Connectを使用すると、Googleサービスキーを作成するためにGoogle Cloud Platformにログインしなくても、Equinix Fabric®ポータルでレイヤ2接続を直接作成できます。Equinix Fabric®ポータルとGoogle Cloud Platformポータル間を切り替える必要がなくなりました。Quick Connectでは、単一のコンソールからプロビジョニングを行えるため、必要な手順が少なくて済み、構成プロセス中に変更を加える柔軟性がもたらされます。
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エクイニクスのインターコネクション(相互接続)を利用し、Google Cloudにセキュアかつ動的に直接接続することで、データセンタートランスフォーメーションのスピードと俊敏性を最適化できます。
登録はこちら今日のユースケースの多くは、クラウド隣接を新たなオンプレミス戦略として採用しています。これにより、ワークロードの実行場所の近くにデータベースを格納でき、セキュアな高速ネットワーク接続を利用した、最高レベルのパフォーマンスとサービス提供が可能になります。これから見ていくユースケースが示すとおり、ソフトウェア定義の相互接続ソリューションであるEquinix Fabric®は、Google Cloudで実行されている最新のアプリケーション環境にOracle Exadataなどのオンプレミスデータベース環境をシームレスに接続する目的で、さまざまな業界の企業によって使用されています。これらの成功事例では、今後Quick Connect to Google Cloud Platformを使用することで、ネットワーク接続を確立するための構成プロセスを合理化できます。
銀行 – エクイニクスおよびパートナーと協力してハイブリッドクラウドソリューションを導入
全国的に事業を展開している某大手銀行は、複雑で常に変化する銀行規制を遵守しつつ、決済アプリケーションをクラウドに大規模に移行できるデータベースプラットフォームを必要としていました。具体的には、Google Cloudで稼動している決済アプリケーションを、オンプレミスのExadata Cloud@Customer環境に保存されたOracleデータベースに近接させる必要がありました。
エクイニクスを含む同行のパートナーは、OracleデータベースをEquinix IBX®コロケーション施設のExadata Cloud@Customerに展開するためのハイブリッドクラウドインフラストラクチャを設計しました。同行はEquinix Fabricを使用し、Google Cloudで実行されているアプリケーションにデータベースを接続しました。このソリューションにより、完全なパフォーマンスと機能、拡張性、サポートが確保されました。
大手貨物輸送プロバイダ – クラウドでのデジタルトランスフォーメーションの取り組みに着手
ある貨物輸送プロバイダは、サプライチェーン全体の制約、不安定さ、需要の高まりを背景に、市場の先行きがますます不透明になる中、お客様に対してより良いサービスを提供する必要に迫られていました。そこで同社は、サプライチェーンの管理手法を変革する一方で、クラウドベースの運用モデルに転換し、回復力と信頼性を組み込むことにしました。
この多面的なソリューションの最初のステップは、Google Cloudに隣接しているEquinix IBXコロケーション施設のExadata Cloud@Customerにデータベースを展開することでした。Equinix Fabric®は、クラウドサービスとハードウェア間のシームレスな相互接続に、高信頼性、低レイテンシ、セキュリティ、拡張性をもたらしました。同社はまた、ロジスティクスアプリケーションを移行およびモダナイズして、Google Cloudで実行できるようにもしています。
決済技術プロバイダ – 高速で高信頼、かつセキュアなカード決済を実現
Dojoは、既存の業界平均を上回るスピードでカード処理サービスを提供する手段として、コロケーションおよびデジタルインフラストラクチャプラットフォームパートナーと提携し、スケーラブルで高性能、かつ冗長なハイブリッドマルチクラウド環境に求められるセキュリティと高速相互接続を確保する必要がありました。
同社は、Oracle Cloud、AWS、Google Cloudを使用して、回復性のあるセキュアなハイブリッドマルチクラウドインフラストラクチャをPlatform Equinix®上に構築することによって、お客様向けデジタル決済処理と承認を高速化しました。Equinix Fabric®を介してプライベートクラウドオンランプに安全に接続できるため、レイテンシを10ミリ秒未満に抑えてお客様の決済処理と承認を高速化でき、パブリックインターネットを経由する必要がありません。
エクイニクスとGoogle Cloudで必要な帯域幅を簡単に取得
エクイニクスが実施したテクノロジートレンドに関するグローバル調査(2022年)によると、ITリーダーの38%がクラウドサービスの導入にハイブリッドクラウドモデルを採用していると報告しています。このことが示すとおり、ハイブリッドクラウドは世界中で最も一般的な導入アプローチとなっています。エクイニクスとGoogle Cloudは、ハイブリッドマルチクラウドの導入環境を共通のお客様にとってアクセスしやすくするよう共同で取り組んでいます。現在、Google Cloudオンランプの45%がエクイニクスの都市圏にあり、32の低レイテンシGoogle Cloud Interconnect(GCI)拠点のうち22を占めています。その他の都市圏では、エクイニクスのお客様は物理的なCross Connectを使用して、Google Cloudや他のクラウドプロバイダに接続できます。
Platform Equinix®でのGoogle Cloud相互接続の展開
エクイニクスとGoogle Cloudは、お客様により多くの価値をもたらすことができるよう、共同で革新を続けています。最近あったコラボレーションの例としては、プライベートでセキュアな専用の相互接続によってGoogle Cloudへのアクセスを簡略化しました。あるお客様は、Equinix Fabric®でのQuick Connect to Google Cloud Platform機能の使用を「ネットワーキング向けDevOps」と形容しています。
エクイニクスとGoogle Cloudのソリューションを30日間無料でお試しいただけます。すでにご利用のお客様は、新しいQuick Connect機能をいかに簡単に使い始めることができるかを開発者向けドキュメントでご確認ください。
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