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マルチクラウドネットワークに取り組む方法

エクイニクスは企業に戦略的かつ創造的なソリューションを提供

Tobias Schaub
マルチクラウドネットワークに取り組む方法

クラウド コンピューティングは、インフラストラクチャ要件がどのように収集され、関連づけられ、新しいデプロイがどのように提供されるかという点で、世界を大きく変えました。以前は何カ月もかかっていたインフラストラクチャの変更も、今ではオンデマンドで数分で可能になりました。また、Enterprise Strategy Group[1]の2023年の調査によると、94%の組織が複数のクラウドを利用していることが明らかになっています。ますます多様化する環境でワークロードをサポートするネットワークのアーキテクチャを意図したものにするタイミングにあります。マルチクラウドネットワークに効果的に対処して、アプリケーション パフォーマンスの低下、リソースの非効率的な使用、またはネガティブ顧客体験のリスクを回避する必要があります。 

しかし、マルチクラウドネットワークは、技術的にもビジネスの観点からも非常に複雑です。インフラストラクチャ、アーキテクチャ、ネットワーの各チーム、そして経営陣や事業部門のリーダーなステークホルダーが足並みを揃える必要がありますマルチクラウドネットワークへの取り組み方について考える方法は一つではありません。ビジネスのニーズとインフラストラクチャの設計方法に応じて、特定のワークロードまたは特定のインフラストラクチャのカテゴリによってアプローチを柔軟に変えれます 

マルチクラウドネットワークのベストプラクティスについては以前いくつか紹介したことがありますが、このブログでは、ワークロードインフラストラクチャ中心とした視点から、マルチクラウドネットワークの活用方法や設計を具体的にどのようにすればいいのか、いくつかの例をご紹介します。 

特定のワークロードとアプリケーションに対応するマルチクラウドネットワーク

マルチクラウドネットワークに取り組むのは、それ自体が目的ではなく、ビジネスにおける特定のクラウド間ネットワークの課題を解決するためである可能性が高いです。このようなワークロードの要件が、マルチクラウドネットワークを活用する原動力となる可能性があります。

ワークロードに特化したアプローチには、次のようなものがあります:

  • トランザクション処理  
  • フロントエンドまたは顧客向けアプリケーション  
  • 記録のシステム (SoR 

特定のワークロードに対応するためにマルチクラウドネットワークにアプローチするシナリオをいくつか考えてみましょう 

例1:俊敏性とセキュリティが最優先される場合

あるグローバルな小売企業が、開発サイクルの短い、人気の高いウェブベースの顧客向けアプリケーションを持っているとします。消費者がアプリケーションに非常に大きな期待を寄せていることを把握しているので、小売業者のアプリケーションは最適な顧客体験を提供し、優れたパフォーマンスを発揮する必要があります。 

このシナリオでは、マルチクラウドネットワーク ソリューションは非常に俊敏である必要があり、新しいリリースのペースや企業のグローバル展開に対応するとともに、俊敏なセキュリティ機能を組み込む必要があります。この小売業者は、高い俊敏性と適応性に対する要件から、最も柔軟性があり、多様なマルチクラウド環境やその他のインフラストラクチャに隣接するネットワーク リソースが必要です。さらにはオンデマンドで展開できる仮想ネットワークサービスが当然必要となるため、マルチクラウドネットワーク ソリューションを選択する結果になります。 

例2:スループットが最優先の場合

ワークロードに焦点を当てた別の例をみてみましょう。ある製造企業が、設備のデジタルツインを構築し、予知保全に活用しているとします。デジタルツインをサポートするために、この企業はあるクラウドにある急速に成長するデータリポジトリと、別のクラウドにあるアナリティクスを組み合わせた、顧客と対面しないバックエンドのワークロードを持っています。 

このシナリオでは、アプリケーションが顧客向けでないため、セキュリティの扱いは比較的に容易ですが、スループットは絶対的な優先事項です。そのため、高い帯域幅が要求されるため、企業は物理的なクロスコネクトと組み合わせたネットワークリソースを採用し、可能な限り高いパフォーマンスを一貫して提供し、安定した予測可能なレイテンシを実現することになるでしょう。 

既存のインフラストラクチャ内でのマルチクラウドネットワークを構築

上記の例では、特定のアプリケーションやワークロードによって、マルチクラウドネットワークの具体的な活用法が決定される可能性があることを示しています。その他の組織では、エンタープライズ アーキテクチャに基づくアプローチが考えられます。既存のコンピュート、ストレージ、ネットワーク インフラストラクチャのような特定のコンポーネントは、方向性に影響を与える可能性があります。

実際、組織がマルチクラウドネットワークに取り組む方法について、インフラストラクチャが厳しい制限を課すことは珍しいことではありません。結局は、インフラストラクチャが最終的にサポートする必要があるワークロードのすべてを考慮する前、あるいは考慮せずに構築されることが多く、インフラストラクチャ中心の視点からマルチクラウドネットワークに取り組むことをお勧めします。

このアプローチでは、マルチクラウドネットワークはいくつかの疑問点を洗い出す必要があります:

  • コンピュート リソースはどこに配置されていますか?複数のクラウド、オンプレミス、あるいはコロケーション データセンターにありますか? 
  • クラウドでホストされているワークロードやアプリケーションに関連するデータは、現在どこに保存されていますか? 
  • 予測可能な将来において、上記のいずれかがどのように変化すると予想されますか? 

これらの疑問に対する答えから、マルチクラウドネットワークのアプローチ方法に関するさまざまな決定事項が導き出されます。例えば、一部のリソースをパブリッククラウドに置き、一部のリソースをオンプレミスのプライベート データセンターに保管することが考えられます。多くの組織は、それぞれの環境の長所を組み合わせて多様な要件に対応するハイブリッド、マルチクラウド アーキテクチャにシフトしています。また、クラウド上のストレージを利用するとデータ転送料が高額になるため、一部のデータをクラウドからオフクラウド環境に戻すことも一般的になりつつあります。専用のクラウド隣接ストレージを利用することで、パブリッククラウドとの接続がより迅速かつ容易になると同時に、保存データの高度な管理もできます。 

現在、どのようなマルチクラウドネットワーク ソリューションを選択したとしても、インフラストラクチャが進化する将来においても、そのソリューションが大きな意味を持つでしょう。ハイブリッド マルチクラウド アーキテクチャに対応し、環境が変化しても簡単に調整できるような最も柔軟性の高いアプローチを取るべきです。 

必要とされるマルチクラウドネットワークの構築

マルチクラウドネットワークの設計には柔軟性と選択肢が必要です。マルチクラウドネットワークの複雑さと要求には、問題解決への推進力と今までには存在しないアプローチが必要です。エクイニクスは、マルチクラウド接続の要件に対する創造的なソリューションを提供することに注力しています。 

マルチクラウドネットワークの複雑性を解消することはできませんが、Platform Equinix®で利用可能なビルディングブロックを利用して解決するクリエイティブな方法は複数あります。エクイニクスは、パブリッククラウドやハイブリッドクラウドのあらゆる環境における多様なクラウド ツークラウドネットワークシナリオをサポートし、お客様の現在および将来のニーズに最適なオプションを提供します。エクイニクスでは、物理ルーティングが提供するパフォーマンスと制御、仮想ルーティングが提供する適応性とクラウドライクな体験、そしてオンデマンドのセキュリティ機能とサービスプロバイダやパートナーによる活気あるエコシステムへのアクセスにより、どちらの機能も拡張することができます。 

エクイニクスは、お客様の要件に合わせて高度にカスタマイズできる堅牢なクラウドツークラウドネットワーク機能を実装できるツールと機能を提供するため、進化を続けています:  

  • Equinix Network Edgeを利用することで、SD-WANデバイス、ルーター、ファイアウォール、ロードバランサーなどの仮想ネットワーク機能(VNF)を主要ベンダーからオンデマンドで導入できます。 
  • また、Equinix Fabric®内の新しい仮想ルーティング機能「Fabric Cloud Router」を利用して、クラウド間のルーティングを行うこともできます。 
  • Equinix Fabricは、メトロ内の2つの物理ロケーションでマルチクラウドの多様性を構築したい場合に、仮想メトロベースのスイッチングプラットフォームとして利用できます。 
  • Equinix Fabricを利用すれば、ポート間でMACsecトラフィックを透過的に伝送する仮想接続を構築し、安全性の高いフロントエンドとバックエンドを実現することもできます。 
  • また、Equinix Precision Time™を利用することで、記録システムやトランザクション処理のタイミングを統一できます。 

エクイニクスが提供するこのより柔軟なアプローチは、お客様を単一のクラウドベンダーに拘束することはありません。エクイニクスを利用することで、どのようなネットワークを選択するかの選択肢が広がるだけでなく、インフラストラクチャソリューションの迅速な導入や動的な変更が可能になるため、新たなレベルの俊敏性が得られます。 

マルチクラウドネットワークに関する詳細は、Enterprise Strategy Groupのレポート「Streamline Multicloud Networkingマルチクラウドネットワークを合理化」をダウンロードしてください。 

 

また、マルチクラウドネットワークに関するミニシリーズの他のブログ記事もご覧ください:  

マルチクラウドネットワークとは何か?なぜ重要なのか?(英語) 

マルチクラウドネットワークの8つのベストプラクティス(英語)   

[1] Paul Nashawatyインフォグラフィック: クラウドネイティブアプリと手法の主流化、Enterprise Strategy Group、2023年8月11日 

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Tobias Schaub Principal Solution Marketing Manager
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