NVIDIA DGXを搭載したAIファクトリーでAI戦略を未来対応に

AIの進化は急速に進み、企業の業務や計算、イノベーションの在り方を根本から変えつつあります。2023年は生成AIが注目を集めた「発見の年」でした。そして2024年、企業はAIモデルのトレーニングや、実践的な生成AIユースケースの導入に本格的に取り組みました。そして2025年に入った現在、AI活用の焦点は、トレーニングからリアルタイムでのモデルチューニングや推論へと移り、複雑な問題を論理的に解決する「推論するAIエージェント」の台頭が始まっています。 

2024年初頭、エクイニクスはNVIDIAと連携し、企業がNVIDIA DGX AIスーパーコンピューティングインフラストラクチャを容易に導入できる、完全マネージド型のプライベートクラウドサービスを発表しました。企業はこのサービスを活用することで、高度なAIインフラストラクチャを迅速かつコスト効率よく導入でき、運用管理はグローバルに配置されているエクイニクスの専門家に任せることが可能になります。 

そして1年後、AIは「推論の時代」へと進化し、次世代の先端モデルをスケールして本番環境へ展開するための、専用インフラストラクチャが求められるようになりました。こうした要件に応えるべく、エクイニクスは新たに 「NVIDIA Instant AI Factory」というマネージドサービス初めてを提供します。これは、NVIDIAの最新DGX GB300およびDGX B300システム、そして統合管理プラットフォーム「NVIDIA Mission Control」によって強化されたマネージドサービスです。 

この新サービスは、世界45の都市に展開予定で、エクイニクスのIBX® AI対応データセンターに設置された液冷または空冷の事前構成済みインフラストラクチャを提供します。これにより、企業や組織はAIインフラストラクチャの事前準備に数カ月を要することなく、最新のモデル学習やリアルタイム推論に最適化されたAIファクトリーをすぐに導入できます。 

先進的なAIインフラストラクチャに対するニーズに応える 

エクイニクスは、NVIDIA Partner Networkの「エリートデータセンタープロバイダ」として、NVIDIAとの深い技術連携を構築してきました。NVIDIAの先進的な技術スタックの複雑さと独自性を熟知しているからこそ、企業が次世代の高速コンピューティングへスムーズに移行できるよう支援が可能です。 

企業や組織には、AIの要件を満たすよう最適化されたインフラストラクチャが求められています。NVIDIA Instant AI Factoryは、最新のNVIDIA Blackwell UltraシステムをエクイニクスのAI対応データセンターで提供し、こうしたニーズに応えます。 

NVIDIAとの戦略的パートナーシップの一環として、エクイニクスはスペース、電力、冷却、ネットワーク機能を最適化し、企業が自前でハイパフォーマンスデータセンターを設計・構築・運用する負担を取り除いています。特にAI対応データセンターでは、液冷インフラストラクチャへの投資を拡大し、チップ直冷式の液体冷却および強化された空冷を提供しています。 

エクイニクスのハイパフォーマンスデータセンターは、エネルギー効率、多層的なセキュリティ、柔軟性、スケーラビリティを兼ね備えています。さらに、主要クラウドプロバイダへのダイレクトなオンランプ接続も提供しており、NVIDIA Instant AI Factoryを導入することで、AI施策の「価値実現までの時間」を大幅に短縮できます。 

AI導入の課題を、AI対応インフラストラクチャと専門知識で解決 

AIの導入において、企業は学習から微調整、推論に至るまで、さまざまな課題に直面します。そのため、AIインフラストラクチャの管理にかかる時間を削減することは非常に重要です。 

市場投入までのスピードを加速：画期的な製品・サービスの開発と市場投入において、AIの活用スピードが競争優位を決めるカギとなります。エクイニクスが提供するNVIDIA Instant AI Factoryは、複雑なAIファクトリーとワークロードの管理を統合・自動化する統合運用オーケストレーションソフトウェアプラットフォームである「NVIDIA Mission Control」によって支えられており、企業はイノベーションに集中できます。 

事前学習からポストトレーニング、そして推論テストフェーズに至るまで、シームレスかつ効率的な移行を実現します。 

AIの複雑性に対応：AI技術は日々進化し、それに伴い必要とされるインフラストラクチャ要件（例：液冷など）も高度化しています。多くの企業にとって、それらはオンプレミス環境では対応が難しく、必要なスキルセットや人材も不足しています。 

エクイニクスのAI対応データセンターとマネージドサービスを活用すれば、こうした障壁を越え、即座に最適な環境を整えることが可能です。 

サステナビリティ目標の達成：高性能GPUがサステナビリティの妨げになると思われがちですが、実際にはAIワークロードにおいて最も効率的な選択肢です。短時間で膨大な処理を行うため電力量は多いものの、エネルギー当たりのパフォーマンスはCPUより高く、ソフトウェアの進化とともに効率も継続的に向上します。 

GPUを「どこで」導入するかもサステナビリティに大きく関係します。エクイニクスのデータセンターは、クリーンで再生可能なエネルギーを最大限活用し、高効率で運用されるよう設計されています。実際、すでに235以上のIBXコロケーション拠点が100％再生可能エネルギーに対応しており、グローバル全体でのカバー率は96%に達しています。 

分散データソースへのアクセスを最適化：AIを最大限に活用するには、世界各地に分散するデータソースへのセキュアかつ高速・低遅延な接続が不可欠です。この接続性により、データ主権やプライバシーに関する規制遵守も実現できます。 

エクイニクスのAI対応データセンターでは、仮想および物理のプライベート接続を通じて、ネットワーク、クラウド、エコシステムパートナーとシームレスに接続し、比類のないセキュリティ、予測可能なパフォーマンス、信頼性をもってデータを交換することができます。 

導入事例：分散データを活用するAlembic社 

Alembic社は、マーケティング施策の効果を可視化するSaaS型インテリジェンスプラットフォームを提供しています。同社は、推論処理をエッジで高速化するため、顧客の近くにプライベートAIスタックを配置する必要がありました。 

エクイニクスのAI対応コロケーションデータセンターにNVIDIA DGXインフラストラクチャを導入し、クラウドプロバイダから取り込んだ基盤モデルに自社の独自データで強化しました。また、Equinix Fabric®およびNSPエコシステムを活用し、高速かつ安定した接続性を確保。結果として、より高性能な製品を顧客へ提供できるようになりました。 

信頼できるパートナーとともにAI戦略を推進 

エクイニクスは、世界でもっとも接続性の高い都市に戦略的にAI対応データセンターを配置しています。グローバルに分散した高度に相互接続された施設により、企業、クラウド、ネットワークサービス、業界固有のエコシステムとの近接性が確保され、高速かつ低遅延の通信環境を実現します。 

エクイニクスのAI対応データセンターは、スケーラブルかつ将来対応可能なインフラストラクチャ基盤として、進化するAIニーズに応じて拡張可能です。電力容量の拡大や高密度冷却にも対応しており、電力集約型の次世代のAIワークロードにも対応します。 

Platform Equinix® は、34カ国70以上の主要都市にデータセンターを展開し、グローバルなリーチ、規制対応、そして高性能な運用基盤を実現します。コロケーションに加え、デジタルサービス、プライベート接続、220以上のクラウドオンランプへのアクセスも提供しています。 

Equinix Fabricは、60以上の都市で提供されるソフトウェア定義型インターコネクションで、安全で高速かつ高性能なプライベート接続をオンデマンドで提供し、ワークロードとデータをシームレスに相互接続します。 

AI導入のどのフェーズにある企業でも、エクイニクスのAI対応データセンターは前進のための基盤を提供します。NVIDIA DGX + Blackwellとエクイニクスを組み合わせたNVIDIA Instant AI Factoryで、AIスーパーコンピューティング導入を加速する方法について、ぜひお問い合わせください。